2019金融リテラシー勉強会フォーラム 6月後半予定 190428(日)

世界中の金融システムが どんどん変わりつつある。さあ どうすればいいのか? 私自身を含めて、普通の人々が、「ディトレーダー」のようには 本業の仕事があるから無理。しかし紙幣が無くなり、これからはBitcoin をはじめ、様々な仮想通貨、電子マネーの普及が加速化している。

普通の人々が 基本的な新しい金融のながれ、仕組みを知ることが大切。人生にはお金が必要だ。毎月 基本的な生活に必要なお金があれば 人生は落ち着いて過ごせる。また新たな勉強や志に挑戦して、豊かな人生を共に歩むことが出来ればと思う。

ところで、ベーシックインカムの導入実験が、ここ10年、幾つかの国や都市で実験されている。受給対象となった人々は、働かなくなる?との危惧があったが、実態は、そうではなく多くの人たちが まじめに行動したという報告もあった。

★いま、稼いでいるお金の他に、5~10万円国やから貰えると、お金で焦ることは少なくなる、また無駄遣いや奢侈に走るのではという予想に反して、まじめに志をたて、勉強に取組み、落ち着いた道を歩むようになったとの話も聞いた。

① ベーシックインカムは、赤ちゃんから大人まで本人宛に、直接、毎月手当てを貰える仕組みだ。毎月一人当たり 7万円~10万円貰えるようになればと思う。まだ幾つかの国や都市、あるいは団体が実験中、日本では 沖縄の人々が頑張っておられるが、全国に普及するのは難しい。

② 現在の給料やアルバイト料、顧問料などなどの他に 定期的にお金が入ってくるなら、落ち着いて人生に取り組むことも出来るだろう。では 自前で 今 稼いでいる金額の他に、新しい金融システムを学び、自前で対応して行く中で、ベーシックインカムのように、毎月お金を稼ぐ仕組みはないか? その示唆を得たい。それが 今回のフォーラムの目的だ。

③ 株を買って、塩漬けにして世界の超富豪になった人がいる。代表格は、世界で3番目の富豪、ウォーレン・バフェット氏だ。もちろん素晴らしい事業を展開された方だが、パフェット氏もディトレーダーとは違う道を選んだ。

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★備考①★

毎日のように株の売買を繰り返さない、これはと考えた株を買い、基本塩漬けで素晴らしい利益を得た。チェリーコークは有名だ。食習慣の中から有力な投資先企業、買収企業を模索した。とまれ私たちは、ウォーレン・パフェット氏にはなれないだろう。地道に行こう。パレット氏に一度インタビューさせて頂いたことがある。その時もチェリーコークを飲みながら答えてくれた。ここに私たちの生き方のヒントがある。

ウォーレン・バフェット

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1.日時 2019年6月後半予定

2.場所 議員会館ホール予定

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111.基調講演

キズナジャパン㈱代表取締役社長&ドレミング株式会社 取締役 & ドレミンググループ(Japan,UK,USA,Singapore,India,SaudiArabia)Holding/CEO 高崎義一氏

画像に含まれている可能性があるもの:佐藤 幸子さん、スマイル、テキスト写真の説明はありません。

高崎氏の事業の詳細は下記 備考②を参照

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222. スピーカー

(1)OneCoin 講師 斎藤安司氏

★備考② 高崎氏デジタル通貨の覇権争いで日本発のフィンテックに白羽の矢 WEDGE REPORT

2018年6月14日 児玉 博 (ジャーナリスト)

オイルマネーの神通力が色あせ始めた中東の大国、サウジアラビア。世界最大の産油国の座を米国に奪われ、低迷する原油価格はサウジアラビアを直撃、2018年の財政赤字は5兆5000億円を超えると見込まれている。同国の若き指導者、皇太子ムハンマド・ビン・サルマンが打ち出した、脱石油依存、産業構造の多角化などを謳った「ビジョン2030」の履行はサウジアラビアの国としての生存をかけた抜き差しならぬ計画なのである。

サウジアラビアでは給料日になるとATMに長蛇の列ができる

「石油が無くなればベドウィンの生活に戻るのではないかという恐怖が常にある」

かつて石油鉱物資源大臣として、同政府の〝顔〟でもあったアリ・ヌアイミは来日する度に、こう話しては日本からの企業進出を切望していた。ベドウィン、サウジの先祖たちがそうだったように駱駝(らくだ)を従えての遊牧生活のことであるが、オイルマネーによって成りたっている、いわば〝人工国家〟サウジアラビアにとって、ベドウィンは苦難と貧困を象徴する忌まわしい過去なのだ。

オイルマネーに取って代わる産業を必死に探し求めているサウジ政府がある日本のベンチャー企業に熱い視線を送っていることを知っているだろうか? サウジ政府が合弁事業を望んでいる日本企業の名は「ドレミング」。15年に福岡市に設立されたフィンテック企業である。その将来性は海外でいち早く評価を受けていた企業である。

世界の4大会計事務所(ビッグ4)の一つKPMGと「H2ベンチャーズ」(豪州のフィンテック専門投資会社)とが共同で行っているのが、最も権威あるフィンテック企業ランキング「フィンテック100」だ。フィンテックを牽引している企業50社(Leading50)、将来有望視される50社(Emerging50)をそれぞれ選び出す。16年、「Emerging50」に日本で唯一選出されたのが設立間もないドレミングなのである。

「世界のおよそ20億人とも言われる貧困に喘ぐ〝金融難民〟を救いたい」

こうした大義を抱えドレミングは設立された。このベンチャー企業に先のサウジアラビアのみならず、インド、英国、ベトナムなど世界中から問い合わせが殺到している。同社の何がそれほどまでに海外からの関心を引きつけるのだろうか?

ドレミングが提供するサービスを簡単に言ってしまえば、労働者の給与の前払い。決められた支払日の前に、働いたその日の賃金をその日にスマートフォンに払い込むシステムである。働いた賃金の残高は、ドレミングが雇用先に提供する勤怠管理システムによって記録され、労働者はその残高の限度まで店舗のQRコードにスマホをかざせば、買い物ができる。もちろん、キャッシュレスである。

(出所)ドレミングの資料を基にウェッジ作成 写真を拡大

給与の前払いシステムは数多く存在するが、現金により払い戻す場合がほとんど。しかも、これほどまでにきめ細やかな、しかも雇用先にも安心を与えるシステムは世界でも見当たらない。さらにユニークなのが、労働者から一切手数料を取らない点であろう。ドレミングの儲けは同社のアプリを導入する企業からの手数料だけだ。その視線は、徹底して銀行カードやクレジットカードを持たぬ金融難民と呼ばれる労働者に寄り添おうとしている。

ドレミングの親会社である「キズナジャパン」の創業者・高崎義一がドレミング英国のCEO(最高経営責任者)である息子の将紘を伴い、サウジアラビアを訪問したのは昨年秋。米ポートランド州立大学を卒業後、会計事務所「アーンスト・アンド・ヤング」のコンサルタント部門で働いていた将紘はドレミングの海外展開の要だ。2人が招かれたのはサウジ政府主宰の「未来投資構想会議」だった。

「社会貢献」など関係なし
サウジが企む「新商法」

世界から錚々(そうそう)たるメンバーが集まる中、世界的にはまったく無名の日本のベンチャー企業には世界最大の国営石油会社「サウジアラムコ」(時価総額およそ210兆円)が並々ならぬ関心を寄せていた。高崎らは、サウジ国内の労働者の半分以上は海外からの労働者であり、給与の支払日ともなれば数少ないATM(現金自動預け払い機)の前には数時間並ぶような実情も知る。ドレミングのシステムが十分に活用される可能性は十分だった。

ところが、サウジアラムコ、つまりサウジ政府の思惑は高崎らの思惑のさらに先を行っていた。

「君たちのシステムは素晴らしい。潜在的なポテンシャルはこちらも十分に認識している。けれども、『ドレミング』って会社を知っている人間は世界にどれだけいる? 信用力の問題はどうだ?」

サウジ政府の担当者の言葉だ。高崎らもこの2つの点、知名度と信用力の問題は解決しなければならないと認識していた。

11月末、父義一はインドへの事業展開をするために一旦帰国する。が、息子将紘はサウジアラビアに残り、断続的に話し合いを持ち続けていた。サウジ政府に妥協はなかった。サウジアラムコに企画を提案する際、このプレゼンにはムハンマド皇太子も出席した。担当者から釘を指された。

ムハンマド皇太子と高崎将紘CEO

「企画書にある〝社会貢献〟とか、〝救済〟といった言葉は削ってくれ。サウジには関係ないことだ」

高崎らはサウジアラビアの切実さを皮膚感覚で知ることとなる。

金融難民と呼ばれている人々の共通の認識は、銀行は信用できない、国さえも守ってはくれない、唯一身を守ってくれる術は所持する〝カネ〟だけなのだ。銀行に勝り、国よりも揺るぎない〝信用〟。サウジ政府が行き着いた結論は、政府の保障ともいえる〝サウジの石油〟を担保とし、その担保をもってドレミングがデジタルマネーを発行するというものだった。

喩(たと)えればこうだ。労働者を雇用する企業がドレミングと契約。労働者の賃金をドレミングに送金。ドレミングはそれをデジタルマネーにし、企業のウォレット(財布)に送金、企業は労働者のウォレットに働いた分の賃金を支払う。決済はドレミングが契約しているあらゆるクレジット会社、プリペイド会社、銀行、もちろん「アリペイ」や「ウィーチャットペイ」などで行うことができる。当初、ドレミングも決済機能を持とうとした。だが、欧米系のカード会社らと敵対関係になることを避けるために、決済機能は断念した。

サウジアラビアにすればこれ以上のビジネスはない。既存の石油を担保にできるばかりか計り知れない手数料が入ってくるのだから。20億人との契約は未だしも、仮に10億人として、そうした労働者の月の稼ぎが3万~4万円として、手数料1%としてもざっと月に3000億~4000億円の収入が見込める。手数料次第では年間に優に5兆~6兆円の資金が流れ込む。ポスト石油を渇望するサウジ政府が飛びついたのも無理からぬことだ。

形を変えた〝オイルマネー〟の信用力は絶大だ。タタグループと並ぶインドの巨大財閥の1つ「リライアンスADAグループ」は昨年10月からおよそ5億台の格安スマホを実質的に無料で配っている。2年以内に国内からATMが消えるインドはキャッシュレス社会が間近だ。そうした中、リライアンスは、モバイル通貨「ジオ」を普及させ、国内金融の主導権を握ること。リライアンスもサウジアラビアの石油を担保としたドレミングのシステム導入がほぼ決定している。キャッシュレス時代にドレミングほどの給与支払いシステムは存在しないからだ。

16年11月には流通している紙幣のおよそ86%の流通を停止させてしまったインド政府。それはとりもなおさず、政府のキャッシュレス宣言に他ならない。隣国中国のモバイル決済額がおよそ650兆円にもなろうという時代だ。24年には中国を抜いて14億4000万人を抱える世界最大の人口大国となるインド。モバイル決済の潜在能力は計り知れない。リライアンスの視線の先にあるのは、モバイル決済で一人勝ちしている風景だ。

ドレミングのビジネスモデルが世界的な評価を得るきっかけとなったのは設立間もない時期に米サンフランシスコで行われた「テッククランチディスラプト」(ベンチャー企業コンテスト)に出展、欧米政府などからシリア難民の自立に極めて有効だと絶大な評価を得たことだった。

先のサウジアラビア、インドなどより先にドレミングに積極的な働きかけをしていたのは、移民という国内問題を抱える欧州の国々だった。その中でもいち早くドレミングに接触し、最も熱心だったのが英国だった。ドレミングに潜在的な可能性を見出した英国政府は、英国のフィンテック業界のコンソーシアム「イノベートファイナンス」に日本企業として初めて入会を許した。また、ロンドンの有名なフィンテック関連のインキュベート施設「レベル39」に入居が認められた唯一の日本企業も同社だった。

新金融に意気込む英国
門前払いする日本

昨年3月には英国金融庁とともに「英国・日本フィンテックイニシアティブ」というイベントを開催した。英国金融庁長官がわざわざ出席した他、同国財務省、対投資省などの幹部が出席し、スピーチに立った。英国政府の並々ならぬ姿勢が垣間見えた瞬間だった。会場ではノーベル平和賞受賞者ムハマド・ユヌス(グラミン銀行創設者)のビデオメッセージも紹介された。

英国政府のこうした姿勢の背景にはEU離脱、いわゆるブレグジットによる欧州での孤立がある。端的に言うならば、英国政府は流入する難民問題の経済的な解決策とともに、かつての〝パックスブリタニカ〟ではないが、植民地として治めていた国々に、英国系の銀行、HSBC(香港上海銀行)、ロイズ、バークレーズなどを通じてドレミングのシムテムを導入させようとしているのである。

英国での小口ファイナンスは日本から見れば〝闇金〟に近い金利を取る。それに代わってドレミングのシステムを使えば、給与の中からまずローン分が天引きされ、回収不能は起こらない。また、旧植民地国の農家へのファイナンスのあり方も激変すると英国政府は見ている。

農家は融資を受けた上で特定の肥料、飼料会社とだけ決済する契約を結ぶ。そして、農産物、家畜が売れた時に、低金利の上に手数料を乗せて返済する新たな金融の世界を開拓しようとしている。途上国の農民にとっては、ある種のインセンティブとなる仕組みだ。こうしたシステムは小売店でも活用できるという。給与が入った瞬間、売上が立った瞬間、農産物が売れた瞬間にまずローン分が天引きされるシステムはドレミング以外ないのである。

一見してドレミングが大手金融、政府の代理店として労働者や農家などからローンの取り立て人のように思われるかも知れないがそれは明確に違う。すべてがデジタル化されたシステムの中では、〝現金〟時代のような不当な搾取は起こりえない。なぜなら、すべてが可視化され、ドキュメントとして残るからだ。

英国金融庁とドレミングとの交渉は現在も続いている。決定的な担保を持たない英国。政府が所有する金、ゴールドを提供すれば別だが、サウジアラビアの石油の担保は魅力的だ。イスラム国家サウジはイスラム法で金利ビジネスが禁止されているから手数料で儲けたい、一方英国は金利で儲けたい。金貨の表と裏。日本の一フィンテックベンチャー企業が、これほどまでの影響力を持ち得る時代がやって来たのだ。金融技術に裏打ちされたデジタルマネーが社会のありようを根底から変える時代が到来している。

ドレミングは日本での可能性を見出すために金融庁も訪ねた。返ってきた言葉は「前例がありません」との一言だった。日本の孤立化は深まるばかりのようだ。(文中敬称略)

2017年8月号

地域未来構想 福岡県

FinTechベンチャー、ターゲットは世界20億人の金融難民

高崎 将紘(ドレミングUSA・UK CEO)

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世界には、正規の金融サービスを受けられない人たちが、膨大に存在する。FinTechベンチャーのドレミングは、働く人が銀行口座や現金を持たなくても、働いた分の給与で買い物ができるサービスを開発。世界への展開を加速させている。

世界に数多く存在する銀行口座を持たない、金融サービスを享受できない人々のために、ドレミングは決済手段などを提供

高崎 将紘(ドレミングUSA CEO / ドレミングUK CEO)

福岡市に拠点を置き、独自の決済サービスを開発したFinTechベンチャー、ドレミング。同社が目指すのは「働く人たちの収入を増やし、貧困格差を減らして、平和で心豊かな社会をつくること」。

2015年6月に設立されたドレミングの挑戦の舞台は、現在、世界に広がっている。サンフランシスコ、ロンドンに拠点を持ち、2017年には研究開発拠点をインドに開設。今後、ASEAN市場を統括するための拠点をシンガポールに設ける計画だ。

20億人のための金融サービス

世界には、金融サービスの恩恵にあずかっていない人、あるいは銀行口座を持っていない人が想像以上に多い。推計では、世界の成人人口45億人のうち、約20億人が銀行口座を持っていないという。

銀行口座を持たないことは、カード決済や住宅ローンが利用できないことを意味する。多くの国の人々にとって、利用できる金融サービスの選択肢は限られている。それが世界20億人の現実だ。

ドレミングは、独自に開発した決済サービスを企業に提供し、従業員が銀行口座や現金を持たなくても、買い物ができる仕組みを実現した。

具体的には、出退勤・給与計算システムのデータを基に、従業員の手取り額を事前に把握。従業員はスマートフォンのアプリなどで給与手取り額を確認でき、それを上限に買い物ができる。買い物で使った金額は、雇用主が従業員に給与を支払う際、契約店舗に送金され、残額が従業員に支給される。従業員には、金利や手数料の負担が発生しない。

この決済サービスが生み出された背景には、「世界の貧困と格差を減らしたい」という起業家の熱い思いがある。

父の会社で経験を積み、独立

ドレミングの創業者であり、現在は米国法人・英国法人の代表を務めるのが高崎将紘CEOだ(日本法人のCEOは、桑原広充氏)。

高崎CEOの父、高崎義一氏も起業家である。義一氏は1995年、阪神大震災をきっかけにソフト開発会社、キズナジャパンを設立。同社は勤怠管理システムで成長を遂げていたが、2008年に起こったリーマンショックは、導入先企業で働く人たちの生活を苦境に追い込んでいた。

そこで力を発揮したのが、キズナジャパンが開発した前払・日払給与サービス『My給』だ。それは、勤務実績から自動で給与計算を行い、働いた分の給料を、従業員が欲しい時に受け取れるサービスである。

キズナジャパンはリーマンショックの時期、失業した派遣労働者を雇用する会社に『My給』を3年間無料で提供する試みも行っていた。

ドレミングの創業メンバーは全員、キズナジャパンの元社員である。前職の志を受け継ぐとともに、『My給』を原点に、銀行口座を持たない人でも利用できる新しい決済サービスを開発することに成功した。

ドレミングとキズナジャパンの間に、資本関係は存在しない。高崎CEOは父の会社で経験を積み、経営者としての姿勢を学びながらも、独立して世界への展開を見据えている。依存せずに信頼関係で結ばれた、新しい事業承継のあり方を実践している。

2017年4月、セブン銀行との協業を発表(左は、セブン銀行・二子石謙輔社長。右は、ドレミング・桑原広充社長)

世界の金融センターに進出

ドレミングは2015年6月、高崎CEOが「ASEANに近くて、海外の優れた人材が集まっている」と語る福岡でスタート。当初から世界を見据えて事業を展開してきた。

創業して数ヵ月で、米国サンフランシスコで開催されたピッチコンテストに参加。そこで評価されたことで、世界への足掛かりを築いた。

2016年10月には、イギリスへの進出を実現。日系FinTech企業として初めて、世界の金融センターであるロンドンのインキュベーション施設「レベル39」にオフィスを開設した。

「レベル39」には世界でも有数のFinTechベンチャーが集結している。ドレミングは「レベル39」を拠点に、欧州への展開を進める計画だ。

さらに、2017年6月、インドに研究開発拠点を設立した。

「インドには、私たちの決済サービスで生活を豊かにできる人口が膨大にいます。インドの市場を開拓したいと考えました。さらに、シンガポールに進出するほか、中東やアフリカでの展開も考えています」

ドレミングは、創業当初から世界を見据えてビジネスを展開。海外の展示会やピッチコンテストに積極的に参加している

日系FinTech企業として初めて、世界の金融センターであるロンドンのインキュベーション施設「レベル39」にオフィスを開設

将来はビッグデータで収益化

ドレミングは、銀行口座不要の決済サービスを「労働者に優しい企業」に無償で提供。導入企業の従業員が買い物をしたら、ドレミングは、その買い物が行われた店舗から約2%の決済手数料を受け取り、事業パートナーとレベニューシェアをする。店舗側のメリットとして、ドレミングがスマホ等で販促情報を流して誘客を促すことが挙げられる。

高崎CEOは、さらなる収益化のモデルを描いている。

「長期的には、勤務状況等のデータを蓄積し、働く人の価値を見える化して金融機関から住宅ローンなどの融資を受けやすくします。そして、ドレミングは金融機関から手数料を受け取り、そこで収益化を図ります」

さらに、将来的な収益の柱として、労務・決済のビッグデータを活用した新たなサービスの構想もある。

「人と購買が紐づいたビッグデータを活用することで、どこでいつ、何が売れるかを分析できるようになり、例えば小売業に対して、最適な価格戦略、販売時間、売れ筋商品の提案など、多彩なサービスを提供できる可能性が生まれます」

また、国内ではセブン銀行との協業を発表。セブン銀行が企業向けに提供する「リアルタイム振込機能」(振込指示を受けたら即時に振込を実行する機能)を活用し、ドレミングは、従業員が働いた実績に応じて「欲しいタイミング」で給与を受け取ることができる「即払い給与サービス」を提供する。同サービスは、2017年秋にも始まる予定だ。

「働く人たちのモチベーションが高まり、職場の活性化が期待できます」

日本、そして世界において、「働くこと」が希望につながる社会をつくる。スケールの大きな夢を描くベンチャーが、着々と前進を続けている。

代表取締役 高崎 義一

キズナジャパン株式会社 代表取締役 高崎 義一

代表取締役 高崎 義一

キズナジャパン株式会社
設立 1995年6月
事業内容
  • 労務管理(勤怠管理、給与計算、給与振込)ソリューション
会社HP http://www.kizuna.co.jp/

無謀にも20歳で飲食店を始める。素人が飲食店主へ

高校卒業後、大阪の建築会社で2年間勤めました。
その会社で取引のあった家具店の隣りにあった飲食店が移転し、
そこが空いたので何かしないかと誘われたのがきっかけで、
20歳から10年間、居酒屋を経営しました。
料理もできない、全く素人の私がです。

店を始めたものの、売り上げはちっともあがりません。
借金を払うために、昼間は餃子の王将でアルバイト、
夜は自分の店で朝の3時まで働く生活を2年ほど続けました。

家賃を8ヵ月間払えず、電気や水道を止められたこともありましたが、
「逃げたら親に迷惑がかかる」と思い2年間1日も休まずに働きました。
夜中の12時過ぎになると、近所のスナックのママさんたちが、
一人で朝まで頑張っている僕を自分の息子のように思って同情してくれ、
よくお客さん連れてきてくれました。
本当にありがたかった。

そのうち料理も多少できるようになり、5年かかって300万円の借金もかえしました。
わずか8坪カウンター12席の店でしたが
30歳までの5年で6000万円を貯めることもできました。
その資金で兵庫県西宮市でモスバーガーのフランチャイズを始めました。
その理由は、個人事業主から脱皮して会社の社長になりたかったのです。

多店舗経営をしたいと30歳でモスバーガーを始める。店主から外食産業の社長へ

業界の人しか知らないことですが
アルバイトさんの時給を10円上げると年間に1万円くらいアルバイトさんの収入が増え
その代わりお店の利益は1万円減ります。
時給1000円に対して時給10円は1%になりますよね。
アルバイトさんの平均月収が8万円と仮定すると年収は、約96万円です。
その1%なら約1万円でしょう。

例えば約18万人のクルーが働くマクドナルドさんなら
1万円×18万人なので利益が18億円も減りますよね。
アルバイトさんが決められたシフトの時間より
タイムレコーダーを打つ時間が超えたりします。
お店では日常茶飯事の事です。
16時〜22時までのシフトなのに22時15分とかに打刻があったりします。
このたったの15分のオーバーが時給に換算すると4%の押し上げになるんですよ。
時給1000円なら1040円払うのと同じなんですね。
1%で1万円なので4%なら4万円でしょう4倍のインパクトになるんです。
マクドナルドさんなら72億円も利益が減るわけです。

僕がモスバーガーを経営しているとき、
2号店を出店したので店長にお店を任せることにしました。
そしたらその店長が何の根拠も無く勝手にアルバイトさんの時給を上げるんです。
それもいっきに50円とか100円
店長に聞くと「がんばっているから」「やめられたらこまるから」というわけです。
また、予定時間を超えて働くのは日常茶飯事で閉店作業時間が深夜割増になるのに
ダラダラと予定時間を超えてしまいます。
これでは利益どころか赤字になってしまい経営どころではなくなってしまいます。

多店舗化の難しさを痛感、同じ悩みを持つモスバーガーのオーナー達が
お金を出し合ってお店に行かなくても勤務状況を把握できる勤怠管理システムを
販売目的ではなく自分達のためにつくったのです。
まさかそれで飯を食うとはその時、考えもしませんでした。

阪神大震災で全店舗被災37歳、経営危機に外食産業からIT産業へ

阪神大震災で経営していた全店舗が半壊、
復旧に多額の費用が発生、借入金も倍増しかも売上が半減、経営危機に陥りました。

そのとき、このソフトを販売することを思いついたんです。
販売先は、顔見知りのモスバーガーのオーナーさんでした。
被災者であることや同じ仲間であることから
ほとんどのオーナーさんが買ってくれました。
本当にうれしくて有り難かった。
そのときにつくった会社なのでキズナジャパンと命名したのです。

人と人の信頼の絆で生まれた会社で色々な方々の応援や支援がありました。
いつかはお返しができるようがんばろうと決意をしたのを
今でも昨日のように覚えています。

飲食業界のノウハウを生かしたIT事業者になり世間を驚かせたい。

日本で初めて人件費を毎日リアルタイムに集計でき
予定シフトと勤務実績の差がグラフィカルにみれるシステムをASP型でつくりました。
ワークシェアリングが可能なシステムだという事が評価され
後にソフト化大賞を受賞しました。

また、日本で初めてFeliCaというICカード技術を使った
インターネット型タイムレコーダーもつくりました。
FeliCaは、SUICAやPASUMO、EDY、おサイフケータイに入っているICチップのことです。
後に当社のシステムをベースにし僕が命名した「インターネットタイムレコーダー」を
あのソニーがASPサービスとして事業化をしています。

恩返しの気持ちを忘れない志の高い経営者になりたい。

2008年頃、社会問題化していたネットカフェ難民、
テレビ報道を見て自分の働いた賃金を取りに行くのに交通費を使い、
しかも事務所の営業時間に間に合わないともらえない。

なんとかならないものかと考え自分で振込操作を行い
近所のコンビニのATMで365日24時間引出せるシステムを考え
ジャパンネット銀行と楽天銀行に交渉、日本で初めて実現しました。

会社が勤務承認すると同時に給与計算を行い振込ができる状態になります。
通常、振込の作業は経理担当者が行いますが
その操作をシステムが行うようにし従業員は、
その操作を行うための支持ボタンを携帯電話のWEB画面で押すだけに・・
押した瞬間に振込が実行され近くのATMですぐに降ろせます。

そのシステムの開発費に1億円も使いました。
元が取れないからやめろと周囲から散々言われたのですが
たまには恩返ししたいと思って「my給」が生まれました。

どうせやるならNO1になりたい。

労務管理システムの利用人数で世界NO1になりたいです。
当然、国内でもNO1になります。
当面の目標として3年後に国内の利用者数100万人を目指しています。
ちなみに現在、約12万人の方が使っていてこの業界では現在、国内2位です。
こんな大きな目標を掲げて本当にできるのかと失笑されることがあります。
でも、やれる自信があります。

その理由は、企業を経営するのに絶対必要なシステムは、会計と給与だと思います。
給与計算業務に必要な機能を安価に使いやすく提供すれば
必ず使い続けてもらえると信じています。
使い続けてもらうためには、
機能はもちろんサポートやアフターフォローが大事になります。
当社は、営業した人、開発した人、サポートを手伝った人、
つまり当サービスが世界NO1になるために汗をかいた人に
その人が死ぬまで売上の一部を年金として払い続ける「キズナ制度」を導入しています。
自分が獲得したお客様がこのサービスを使い続ける間、
死ぬまでずっと年金として払い続ける制度です。
当然、開発者も管理部門の人も含まれます。

例えば100万人の利用者ができれば月額利用料500円、
毎月5億円の売上の8%、4000万円が原資になります。
200人のOBがいたら1人20万円の年金が支給され、
ヘルプデスクやサポートの仕事には定年はありません一生働けます。

当社が営業委託した会社にも解約がない限り数十%の営業手数料を払い続けます。
特定な人、つまり創業者や大株主だけが莫大な富を得るとか
常に増収増益を続けないといけないという会社にしたくありません。
適正な販売価格で適正な利益を確保し適正な配分を行い
会社の存在意義や目的達成に貢献した人、がんばった人が
それなりに報われる「きずな制度」をつくりました。

私利私欲があまりないので、よく「変わった人だね」と言われます。(笑)
こんな会社があってもいいでしょう。ネ
志の高い仕事をしたいんだと熱く語ると
面接にきた人のほとんどが入社したいと言われます。
全員、雇うわけにはいかないので
パソコンスキルのテストや人事の面接はしっかりとやっています。

「会社のためとか社長のためではなく、自分の人生の目的を達成するために
うちの会社が必要だったら利用していいよ」と必ずいう事にしています。
そんなことを言うと益々やる気になっちゃうんですよね。(笑)

思った以上? 世界で3番目の富豪、ウォーレン・バフェット氏の質素なお金の使い方

ウクレレを弾くウォーレン・バフェット氏

純資産880億ドル以上にもかかわらず、ウォーレン・バフェット氏はかなり質素な生活を送っている。

Paul Morigi/Getty

  • ウォーレン・バフェット氏純資産は、推定883億ドル(約9兆9800億円)。
  • だが、アメリカで3番目に裕福なバフェット氏が質素な生活を送っていることは、意外と知られていないかもしれない。
  • バフェット氏の生活は控えめだが、世界で最も慈善事業に貢献している1人で、その資産の大部分を寄付している。

10月3日に発表されたアメリカの長者番付「フォーブス400」によると、ウォーレン・バフェット氏はアメリカ第3位の富豪で、この1年でその資産を約100億ドル増やした。だが、11歳で資産を築き始めた「オハマの賢人」について、わたしたちは他に何を知っているだろう?

88歳のバフェット氏純資産は推定883億ドル —— だが、バフェット氏の質素な生活は意外と知られていないかもしれない。

今も1950年代に購入した家に住み、質素な車に乗り続けているバフェット氏は、お金を銀行から引き出して使うよりも、貯金し、増やすことを好む。贅沢品を購入することはなく、自身の資産に比べて支出は比較的少額。ただし、慈善事業は例外だ。

バフェット氏は世界で最も多額の寄付をする慈善家の1人として知られ、2000年以降、460億ドル以上を寄付している。

だが、自分自身にはあまりお金を使わない。バフェット氏が数百億ドルもの資産をどのように使っているか、または使っていないか、見てみよう。

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ウォーレン・バフェット氏の純資産は883億ドル。世界で3番目の富豪だ。

ウォーレン・バフェット氏

Steve Pope/Getty Images

出典: Forbes

11歳から株式市場に投資して富を築き始め、現在はバークシャー・ハサウェイを経営している。だが、バフェット氏のお金の使い方からは、とても億万長者とは思えない。

ウォーレン・バフェット氏

Paul Morigi/Getty Images

出典:Forbes

バフェット氏は以前、CNBCとヤフーファイナンスの「Off the Cuff」で、「複数の家やあらゆるもの、複数の車が欲しいと思ったことは一度もない」と語った。

ウォーレン・バフェット氏

Kevin Lamarque/Reuters

出典:CNBC

同氏は1958年、ネブラスカ州オハマの質素な家を3万1500ドル(現在の価格で25万ドル)で購入した。現在、その価値は65万2619ドルと推定される。

ウォーレン・バフェット氏の家

Huffington Post

出典:Business Insider

1971年には、カリフォルニア州ラグナビーチに15万ドルで別荘を購入。現在、790万ドルで売りに出されている。

ラグナビーチ

Jon Bilous/Shutterstock

出典:Business Insider,Bill Dolby Real Estate

所有する車も質素だ。以前は2006年製のキャデラックDTSに乗っていたが、2014年にキャデラックXTSに乗り換えた。当時の販売価格は4万4600ドル~。

キャデラックXTS

キャデラックXTS。

Kevork Djansezian/Getty Images

出典:GOBankingRatesUS News & World Report

バフェット氏はテクノロジーにもあまりお金を使わない —— 少なくとも携帯電話には。同氏は今もスマートフォンではなく、折りたたみ式携帯電話を使っている。

ガラケーについて話すバフェット氏

2013年、CNNで自身のガラケーについて話したバフェット氏。

CNN

出典:Business Insider

高級ブランドのスーツも着ない。バフェット氏はスーツしか着ないが、約20着のスーツはマダム・リー(Madame Li)がデザインした中国製。

スーツ姿のウォーレン・バフェット氏

AP Images

出典:CNBC

散髪代は18ドル。

ウォーレン・バフェット氏

Rick Wilking/Reuters

出典: Marketwatch

バフェット氏は毎朝同じもの —— マクドナルドを食べている。3.17ドル以上の注文をすることはない。

マクドナルドのマフィンとブリトー

Vivien Killilea/Getty Images

出典:Business Insider

友人のビル・ゲイツ氏にマクドナルドでランチをおごるのも好きだ。クーポンを使ったこともある。

カウンターでドリンクを飲むビル・ゲイツ氏とウォーレン・バフェット氏

Bill Gates/YouTube

出典:GOBankingRates

コカ・コーラのファンで、1日に5本は飲むという。普通の人よりは、飲み物にお金をかけている……かもしれない。

コーラを飲むウォーレン・バフェット氏

Reuters/Rick Wilking

出典:GOBankingRates

他のCEOに比べると、バフェット氏が趣味に費やすお金はそれほどでもない。週に約12時間、ブリッジをする。

トランプ遊びをするウォーレン・バフェット氏

Eric Francis/Getty

出典:Business Insider

ゴルフも好きだが、高級ゴルフクラブは買わない。「会員になりたいと思ったゴルフ場全てで会員になっている。世界の高級ゴルフコースでプレーするよりも、ここで自分の好きな人たちとプレーする方がいい」と語っている。

ゴルフをするウォーレン・バフェット氏。

Nati Harnik/AP Photos

出典:GOBankingRates

本にはお金を惜しまない。「うんざりするほど」の本が椅子の脇に積まれているという。バフェット氏は1日の80%を読書に費やす。

本

Sarah Jacobs/Business Insider

出典:Business InsiderCNBC

デール・カーネギーの話し方講座に100ドルを払って参加したことも。そのおかげで妻にプロポーズできたと、バフェット氏は言う。

バフェット夫婦

Brendan Hoffman / Getty

出典:Business Insider

バフェット氏がお金をかける唯一のものがプライベートジェットだ。「わたしが多額のお金を費やす唯一のもの」とCNBCに語っている。

プライベートジェット

※写真はイメージ。バフェット氏のプライベートジェットではありません。

Mikhail St / Shutterstock

出典:CNBC

だが、それもバフェット氏の賢い投資戦略がなければ不可能だった。お金を稼ぐにはお金が必要なのだ。バフェット氏の純資産の99%はバークシャー・ハサウェイ関連で、残り1%を他の投資に回している。

ウォーレン・バフェット氏

Alex Wong / Getty Images

出典:Forbes

バフェット氏はアメリカの銀行大手ウェルズ・ファーゴの株式を「かなり前」に買ったが、保有株数は明らかにしていない 。

ウェルズ・ファーゴ

REUTERS/Chris Keane

出典:Forbes

また、不動産投資信託(REIT)のセリテージ・グロース・プロパティーズ(Seritage Growth Properties)の株式の8%に当たる200万株を7300万ドル(推定)で購入した。

セリテージ・グロース・プロパティーズ

Mark Lennihan/AP

出典:Forbes

JPモルガンの株も保有しているが、保有数は明かしていない。同社のジェイミー・ダイモンCEOのファンだと言われている。

JPモルガン

Glassdoor

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だが、全ての投資がうまくいったわけではない。1951年、バフェット氏は友人とシンクレア(Sinclair)のガソリンスタンドを買ったが、通りの向かいにあるテキサコ(Texaco)の方が人気だった。この投資で、9600ドルあった貯金のうち2000ドルを失った。

シンクレアのガソリンスタンド

AP Images

出典:Forbes

バフェット氏は資産の大部分を慈善事業に費やしていて、世界で最も多額の寄付をする慈善家の1人として知られている。2000年以降、460億ドル以上を寄付している。

ウォーレン・バフェット氏

REUTERS/Rick Wilking

出典: CNBC

2010年には、ビル・ゲイツ、メリンダ・ゲイツ夫妻とともに、慈善啓蒙活動「ギビング・プレッジ(Giving Pledge)」を始め、世界中の富豪に資産の半分以上を慈善活動に寄付するよう呼びかけている。

ゲイツ夫妻

Ted S. Warren/AP

出典:Business Insider

バフェット氏が2016年にさまざまな慈善事業に寄付した金額は29億ドル。ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団や亡くなった前妻の名を冠したスーザン・トンプソン・バフェット財団(Susan Thompson Buffett Foundation)などに寄付をした。

ビル・ゲイツ氏とウォーレン・バフェット氏

Spencer Platt/Getty Images

出典:Business Insider

スーザン・トンプソン・バフェット財団を通じて、バフェット氏は数千万ドルを「プランド・ペアレントフッド(全米家族計画連盟)」や「全米妊娠中絶連合」に寄付している。

ウォーレン・バフェット氏

Reuters

出典:Inside Philanthropy

2018年には、ビル・メリンダ・ゲイツ財団にさらに約26億ドル相当のバークシャー・ハサウェイの株式を寄付した。

ウォーレン・バフェット氏とビル・ゲイツ氏

Jeff Christensen/Reuters

出典:FORTUNE

その同じ週、バフェット氏はスーザン・トンプソン・バフェット財団、シャーウッド財団(Sherwood Foundation)、ハワード・G・バフェット財団(Howard G. Buffett Foundation)、ノボ財団(NoVo Foundation)に約8億ドル相当のバークシャー・ハサウェイ株を寄付した。

ウォーレン・バフェット氏

Alex Wong/Getty Images

出典:FORTUNE

自身の子どもたちには、1人20億ドルしか残さない計画で、残りは慈善事業に寄付するという。バフェット氏はかつて、子どもたちには「何でもできると思える十分な額を残したいが、何もできないと思うほど多くは残したくない」と語っていた。

バフェット氏の子どもたち

Nati Harnik/AP Images

出典:The Washington Post

バフェット氏は、お金で手に入れたものが1つあると、CNBCのインタビューで語っている。自由だ。

ウォーレン・バフェット氏

Bill Pugliano/Getty

出典:CNBC

バフェット氏はかつて「わたしの人生は、これ以上ないほど幸せだ」と語った。「実際、家を6軒も8軒も持っていたらもっと不幸だっただろう。必要なものは全て手に入れた。これ以上は必要ない。なぜなら、ある時点を過ぎれば違いがなくなるからだ」

ウォーレン・バフェット氏

Scott Olson / Getty Images

出典:CNBC

1日にコーラ5本? バフェットのユニークな食習慣に学ぶ「賢人」の投資戦略

ウォーレン・バフェット

ビリオネアの投資家ウォーレン・バフェットは、1日にコーラを5本飲む。

AP Photo/Nati Harnik

  • ウォーレン・バフェットはユニークな投資家だ。
  • その食習慣もユニークで、筆者は1週間、バフェットの食習慣をまねてみた。
  • ウォーレン・バフェットの食事から、彼の投資戦略について3つの教訓を得た。

ウォーレン・バフェットになることは、誰にもできない。

物理的に彼そのものになることは当然だが、バフェットに匹敵するような投資能力を持つ人はまずいないし、彼が買収した企業のポートフォリオは、これからもユニークであり続けるだろう。

だが、バフェットにはもう1つ、その異彩ぶりを際立たせ、常人には継続するのが難しそうな一面がある。食習慣だ。「オマハの賢人」と呼ばれるバフェットの食事は、彼自身が認めているように、まるで「6歳の子ども」の食事だ。チェリーコークやジャンクフード、ピーナッツ・ブリトルまで、彼の食事はとにかく偏っている。筆者は1週間、同じ食事を試したが、なんとも悲惨だった。

砂糖と加工肉ばかりの1週間は、なんとも恐ろしい体験だったが、筆者はそこから2つのひらめきを得た。

1つは、バフェットの食事は本人が言うほど無節操ではなく、筋が通っているということ。もう1つは、彼の食事と投資戦略には共通点があるということだ。

目の前の数式がある日突然、自然に解けて、どの企業にどのタイミングで投資すべきか分かったと言っているわけではない。だが、バフェットの食事と投資には、3つの共通点があることに気が付いたのだ。

1. 自分が知っているものにこだわる

バフェットは、途中で道をそれることがあまりない。今も地元ネブラスカ州オマハで、同じレストランに通い続けている。ニューヨークに来た時も、同じステーキハウスへ行く。朝の株式市況にかかわらず、いつも同じ朝食を食べる。

これは、自分が通い続けるレストランを良くわかっているからだ。彼は自分が好きなもの、その食事から得られるものを探り、明確に理解している。同じ朝食を食べ始めて4日目には、私も自分が好きなものが理解できた。

自分が食事をする場所に精通するのと同様、バフェットは自分が投資する企業を徹底的に研究し、把握する。彼は読書家で、投資に乗り出す前には、膨大なリサーチを行うことでも有名だ。

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2. 寛大であれ、だが、なすがままではない

食事でも投資でも、自分が求めているものが分かったら、バフェットは徹底的にそれを追求する。

チキンフライドステーキやハンバーガーをオーダーし、何にでも塩を振り、ピーナッツ・ブリトルを食べる。とにかく、バフェットの食事はヘビーで、まるで1日中、自分の胃袋を痛めつけているようだ(バフェットの食習慣を体験してからもう1カ月近くたつが、その1週間で増えた体重は最近やっと減ってきた)。

食事に対する自由なアプローチ同様、バフェットは投資に対しても大抵はフリースタイルだ。

例えば、バフェットは上場企業7社の株式、合計1億株以上を保有し、さらに全体の5%以上の株式を保有する上場企業が20社ある。他にも、2009年には440億ドルでBNSF鉄道を、2015年には372億ドルでプレシジョン・キャストパーツといった非上場企業の大規模な買収を行ってきた。

バークシャー・ハサウェイの株式ポートフォリオは比較的小さいが、バフェットが投資を仕切るときは大きく出る。シーフードタワーに2ポンド(約910グラム)のステーキ、ハッシュドポテト、ほうれん草、ココナッツケーキを1度に平らげるように。

3. 好きを極める

バフェットはとにかく大量の炭酸飲料を飲む。心からチェリーコークが好きなのだ。家族を除けば、彼が人生の中で最も長く愛し続けているのがチェリーコークだろう。

同じように、バフェットは自分が何を欲しているのかを把握するだけでなく、とにかくそれにこだわる。自身の信念に情熱を持っているからだ。

「自らの情熱に従え」2012年のインタビューでバフェットはこう述べている。「私がいつも大学生に言うのは、経済的に独立しているなら、やりたい仕事をやれということ。そうすれば、良い結果が出る」

人生のアドバイスとしてはいささか常套句のようだが、健全だと考えた投資に対するバフェットのこだわりにも、これは当てはまりそうだ。

例えば、アメリカン・エキスプレスへの投資を例に取ってみよう。バフェットは同社の17%以上の株を保有しているが、その業績は過去数年間、控えめにいっても厳しい状況にある。2014年半ばには95ドル前後だった株価は、2016年半ばには、辛うじて50ドル超えという水準まで下落した。重要な取引先の一角だったコストコを失い、カード業界のエコシステムはアメリカン・エキスプレスから遠ざかりつつあった。

だが、バフェットは1991年から続けてきた同社への投資にこだわった。むしろ先週18日(現地時間)に退任を発表した、同社CEOケネス・シュノールト(Kenneth Chenault)氏を、17年間にわたって擁護した。その結果、今でも問題を抱えてはいるが、その株価は過去最高値に近い水準まで持ち直している。

バフェットが自身の投資先を支援するのは、彼らを心から信頼しているからだ。そして好きな食べ物にこだわるのは、それを心から楽しんでいるからなのだ。

(敬称略)

[原文:Warren Buffett’s eating habits can teach you a lot about his investing strategy

(翻訳:Tomoko A.)