- デンマーク – 2003年9月15日、デンマーク政府はグリホサートの散布を禁止した。デンマーク・グリーンランド地質調査研究所(Denmark and Greenland Geological Research Institution)の行った検査で、グリホサートが土壌を通り抜けて地下水に到達し、飲料水として許容されている5倍の濃度(0.54 µg/L)で地下水を汚染していることを発表したことによる。
- デンマーク政府から切り株処理に限り使用時期を制限する提案があったが、2004年12月14日にデンマーク環境保護庁EPAによりその提案は撤回され、その後もグリホサートは禁止されることなく使用されている。
- ロシア – 2014年4月5日、ロシア政府最大与党の統一ロシアは、ラウンドアップ耐性遺伝子組換え食品の輸入を禁止した[45]。認可を受けた遺伝子組み換え作物を含有するあるいは認可を受けた組み換え作物に由来する食品が禁止されたことはない。現在、食品および飼料用に栽培される24系統の品種の遺伝子組み換え作物が認可されている。
- スリランカ – 2014年5月12日、スリランカ政府はラウンドアップの販売を禁止した[47]。これはカドミウムとヒ素を含んだ土壌でラウンドアップが使われた場合、飲料水や米を通して重い慢性腎不全の原因となる、とした研究報告を受けたもの。2015年6月11日グリホサートの輸入が禁止された[48]。スリランカ科学アカデミーはグリホサートと慢性腎不全の因果関係がないので禁止に意味がないと主張した。
・ インド 知らず知らずに進行する主権侵害を止めろ!インド最高裁がモンサントの遺伝子組み換え綿の種子の特許を認めない判決!! ひるがえって日本では主権を売り渡す通商政策が止まらない!? 2018.6.15(文:小野坂元)
5月7日、インドの最高裁は、モンサントの遺伝子組み換え綿の種子(商品名はボルガ―ドII:Bollgard II)の特許を認めないという判断を下した。このことは、すでに高裁で決定していたが、施行は猶予されていた。それゆえ、種子の多様性を保持し、農家の権利を守る決定的な判決として、注目されている。
- また、2017年11月1日以降は農薬全般において景観維持と非農耕地での使用は例外を除き禁止される予定であるものの、グリホサートを含む家庭園芸用の農薬は使用が認められている
- ブラジル – 2015年3月25日、ブラジルの連邦検察官は司法省に対して、グリホサートを暫定的に使用禁止とするように求めた[52]。ブラジル連邦検察官からの要請により、ANVISAがグリホサートを含む数種の農薬の有効成分の再評価をする予定となっている[53]。現在、グリホサートの使用は認められている。
- フランス – 2019年1月15日、国立食品環境労働衛生安全庁(ANSES, Agence nationale de sécurité sanitaire de l’alimentation, de l’environnement et du travail)により Roundup Pro 360 の販売が禁止された。
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資料が長いので タヒチを聴きながら。
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まず ウィキペディアの記事を見てみよう。 ラウンドアップ
グリホサートイソプロピルアミン塩 | |
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識別情報 | |
CAS登録番号 | 38641-94-0 |
KEGG | C18564 |
特性 | |
化学式 | C3H8NO5P. C3H9N |
モル質量 | 228.1833 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧(100 kPa) におけるものである。 |
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ラウンドアップ (英語: Roundup)とは、1970年にアメリカ企業のモンサントが開発した除草剤(農薬の一種)。
有効成分名はグリホサートイソプロピルアミン塩。グリシンの窒素原子上にホスホノメチル基が置換した構造を持つ。イソプロピルアンモニウム塩ではないグリホサート自体の分子量は169.07で、CAS登録番号は1071-83-6である。
5-エノールピルビルシキミ酸-3-リン酸合成酵素(EPSPS)阻害剤で[1]、植物体内での5-エノールピルビルシキミ酸-3-リン酸の合成を阻害し、ひいては芳香族アミノ酸(トリプトファン、フェニルアラニン、チロシン)やこれらのアミノ酸を含むタンパク質や代謝産物の合成を阻害する(シキミ酸経路参照)。
接触した植物の全体を枯らす(茎葉)吸収移行型で、ほとんどの植物にダメージを与える非選択型。
日本での商標権(登録商標第1334582号ほか)と生産・販売権は、2002年に日本モンサントから日産化学工業へ譲渡され、保有している(ただし2013年5月現在、日本で販売されているラウンドアップは、モンサントのベルギーにあるアントワープ工場で生産されたものを輸入している)。
- ラウンドアップマックスロード:有効成分はグリホサートカリウム塩
- 東日本大震災により津波被害を受けた農地専用ラウンドアップマックスロード:有効成分や含量は上記製品に同じだが、無人ヘリコプターによる雑草茎葉散布に対応した農薬登録がなされている
- 適用場所が東日本大震災により津波被害を受けた東北・関東太平洋側沿岸部(青森県・岩手県・宮城県・福島県・茨城県及び千葉県)の水田・畑(いずれも休耕田に限る)及びその周辺の道路・畦畔・堤塘・のり面等に限定され、また適用作物も水稲・畑作物(休耕田)に限られている。
- ラウンドアップマックスロードAL:そのまま使えるシャワータイプの非農耕地用除草剤
廃止商品
- ラウンドアップ:有効成分はグリホサートイソプロピルアミン塩
- 家庭用ラウンドアップ:上記製品の家庭用小分け品。適用場所が家の周りの有用な植物を植えない場所に限定され、ラウンドノズルを用いた25倍希釈による少量散布や、クズ・雑灌木に対する注入法の適用も無く、またクズ・雑灌木に対する塗布法(3倍希釈)には専用塗布器(ラウンドスワイプ)に代えて刷毛を利用するなど、登録内容が家庭向けに再編されている。
- ラウンドアップ除草スプレー:上記製品のそのまま散布できるスプレー剤
- ラウンドアップハイロード:有効成分はグリホサートアンモニウム塩(CAS: 40465-66-5)
- ランドマスター液剤:専用背負動力散布機「ランドマスター」で散布するラウンドアップのAL剤。計量や希釈の手間が無く、調合済みカートリッジ(BIB)を本体にセットするだけですぐ散布できる。
- 実態はラウンドアップの少量散布法をワンパッケージ化したものであった。現在、本剤、ランドマスター本体、専用バッテリー、充電器、部品(噴口など)いずれも生産・販売が完了しており、また本剤の登録、有効期限(最終有効期限2012年10月31日)も共に切れている。
- 草当番:家庭園芸向け・計量の不要な分包タイプの水溶剤。有効成分はグリホサートアンモニウム塩。ラウンドアップハイロードより先に上市された。
- ポラリス液剤:ラウンドアップの少量散布専用剤。少量散布用ノズルを用いて散布することで、薬液が泡状になり処理箇所が一目で分かるよう製剤されている。
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ラウンドアップの販売を止めた販売店は いったん歓迎されたが 直後に、もっと酷い?商品を売り始めた。次の記事をチェックしよう。再度 不買運動を起こす必要がある。
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タヒチに行きたくなったら。世界NO.1に選ばれたビーチに行こうぜ!
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★ダイソーの①グルホシネート含有除草剤★及び★②ネオニコチノイド含有ハエトリは危険!買わないで!
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ダイソーでは、グリホサートの販売を中止しましたが、代替にグルホシネート含有除草剤を販売しています。グルホシネートはヒトに強い神経毒性をもつ除草剤で、子どもの脳発達にも悪影響が確認されています。購入しない&使用しないでください。
ネオニコチノイド系ジノテフラン使用のハエトリも、部屋に置くと、ネオニコチノイドが部屋に揮発して、人間が曝露します。特に子どもには有害であることが神戸大の研究で明らかです。
ネオニコチノイド含有ハエトリは使わないでください。グルホシネートはグリホサートより急性毒性が強く、EUでは哺乳類への毒性が強いとして、2012年に農薬登録から末消されました。
グルホシネートはEUでは既に農薬失効しているので、大きな話題になりませんが、急性毒性、神経毒性の強い危険な除草剤です。帝京大の藤井らの論文(文献:環境科学会誌、1996年、9巻1号、88-90)
では、成獣ラットにグルホシネートを投与(10mg/kg)すると、極めて攻撃的になって噛み合い、実験者が触れられないほど興奮状態になり、時には死亡例も出たと記載されています。母体経由で曝露(5mg/kg)した子ラットでも、攻撃性・興奮性を示し、普段は大人しい子ラットが互いに噛み合ったと報告されています。
また、低用量のグルホシネート(1mg/kg)を母体経由で曝露した子マウスが、自閉症の症状類似の行動異常を起こした論文も出ています。(文献:Front Behav Neurosci. 2014 Nov 20;8:390)
これら以外にも発達神経毒性を示す論文は多数出ています。グルホシネートは、興奮性神経伝達物質グルタミン酸の類似物質で、そのためヒトや哺乳類に強い興奮作用があるのです。
(グルタミン酸は味の素の成分でもあります)グリホサート、グルホシネートの一日摂取許容量は、それぞれ1mg/kg/日、0.0091mg/kg/日ですから、この値からしてもグルホシネートの毒性が高いことがわかります。
グルホシネートの農薬評価書では、ラットの繁殖試験で、生まれた子ラットの腎臓や脳に影響が出たと記載されています。グルホシネートは中毒例も多く、自殺目的で、死亡例もあります。グルホシネートは危険な除草剤と認識すべきです。
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ラウンドアップ耐性作物
種類
遺伝子操作により分子育種されたラウンドアップに耐性を有する作物(遺伝子組み換え作物)が主流であるが、変異体もある。遺伝子操作により、ラウンドアップに耐性を有する遺伝子組み換え作物はラウンドアップレディー (Roundup Ready) と総称され、
日本ではダイズ、トウモロコシ、ナタネ、ワタ、テンサイ、アルファルファ、ジャガイモのラウンドアップレディー品種の一部の一種使用が認可されており[4]、世界的にはベントグラス[5]やアブラナ[6]やコムギ[7]の耐性品種も開発されている。
世界における栽培状況
ラウンドアップ・レディーのような非選択性除草剤に対して耐性を有する遺伝子組換え作物の栽培面積が現在急速に拡大している。
これは農家の雑草管理が楽という面だけでなく、土壌流出を大幅に防ぐことのできる不耕起農法を適用できるからである。現在、ダイズの主要生産国である北米や南米諸国では表土流出が大問題となっている。
前作の植物残渣を放置できるため、植物残渣がマルチとなって風雨から土壌流出を防ぎ、土壌を耕すことによって土壌が流亡しやすくなることを不耕起農法によって防ぐことができる。
即ち、除草剤耐性作物は環境保全と持続的農業に貢献している、という主張が組換え作物推進派にはある。
その他、有毒雑草の収穫物への混入を減らせるとの主張もある。2013年の全世界で遺伝子組換え作物の栽培面積は1億7520万haであり、その約9割は除草剤耐性作物か除草剤耐性と他の形質を併せ持つ作物である。
耐性化機構と導入遺伝子
遺伝子工学を用いて、ラウンドアップに対して植物を耐性化させる機構として、様々な機構が利用可能である。その中で、現在は主にグリホサートに非感受性の5-エノールピルビルシキミ酸-3-リン酸合成酵素(EPSPS)の遺伝子とラウンドアップ分解・解毒酵素の遺伝子が用いられている。
薬剤とその標的との親和性の低下による耐性化
非感受性のEPSPSの利用:植物のEPSPSは核DNAにコードされ、細胞質で合成されプラスチドに移行するタンパク質である。
一方、原核生物であるバクテリアにもEPSPSは存在し、その多くのものはグリホサートで阻害される。しかし、細菌であるアグロバクテリウム・ツメファシエンス (Agrobacterium tumefaciens) CP4株のEPSPSはグリホサートで阻害されないため、このバクテリアのEPSPS遺伝子を利用して植物にグリホサート耐性能を付与することになった。
そこで、問題になったことが植物のEPSPSはプラスチドに存在するが、バクテリアのものは細胞質に存在することである。そのため、A. tumefaciens CP4株由来のEPSPS遺伝子にプラスチドに移行させるための輸送ペプチド部分のDNAを融合させたものを植物に導入して、バクテリア由来のEPSPSをプラスチドに輸送させてラウンドアップに植物を耐性化させている。
同様に、土壌細菌Arthrobacterglobiformis由来のEPSPS遺伝子を改変してグリホサート耐性にした遺伝子・改変 epsps grg23ace5も用いられている[11]。更に、植物であるトウモロコシ由来のEPSPS遺伝子epspsに点突然変異を起こした、2変異EPSPS遺伝子(2mepsps)がコードするタンパク質は、グリホサートに対する耐性を有する。
なお、2mEPSPSタンパク質では、野生型EPSPSタンパク質のアミノ末端から102番目のアミノ酸残基のトレオニンがイソロイシンに、また、106番目のプロリンがセリンにそれぞれ置換されている。この2mepspsが用いられた耐性作物も開発されている。
薬剤の分解・修飾による無毒化
グリホサート酸化還元酵素の利用:自然界に広く存在する酵素、グリホサート酸化還元酵素 (glyphosate oxidoreductase: GOX) を用いてグリホサートを2つの無毒な化合物アミノメチルホスホン酸(AMPA)とグリオキシル酸に分解する手法でも耐性化されている。
この酵素の遺伝子 goxv247 は土壌細菌Ochrobactrum anthropiより単離され、プラスチドに移行させるための輸送ペプチド部分のDNAを融合させたものが植物に導入されている。その結果、薬剤の分解によるラウンドアップ耐性化と残留ラウンドアップ(グリホサート)の除去に役立つ[13]。
薬剤の分解・修飾による無毒化2
グリホサート N-アセチル基転移酵素による無毒化も利用される。バクテリアの一種であるBacillus licheniformisの3つの株(ST401株、B6株及びDS3株)由来のN-アセチル基転移酵素遺伝子を基に、変異が導入されて作製された改変型グリホサート N-アセチル基転移酵素遺伝子
(改変gat:gat4621遺伝子)は、グリホサートをN-アセチル化して解毒する酵素(改変GAT:GAT4621)をコードしているので、これを用いることもある。このgat4621遺伝子を植物に導入し発現させると、ラウンドアップ(グリホサート)に耐性となる。
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食品としての安全性
遺伝子組換え作物は、様々な安全性審査を受け、合格してから初めて上市される。それでも、多世代にわたる摂取による安全性が確認されていないと非難する意見が、組換え食品反対派にある。
そこで、遺伝子組換えによって分子育種されたラウンドアップレディー大豆の安全性に関しては、多世代の動物飼育実験により、客観的・科学的検証がなされた。例えば、サウスダコタ大学のグループは4世代にわたってマウスにラウンドアップレディー大豆を給餌しても、何ら悪影響を見いだすことができなかった。
また、東京都の健康安全研究センターも2世代にわたるラットへの給餌試験を行ったが何ら有意差を見いだせなかった[17][18]。同様な研究は多数ある。そのため、少なくとこれらの世代数では「遺伝子組換え大豆」に対する危険性を見いだすことができなかったといえる。
ラウンドアップ耐性雑草の世界的な問題
ラウンドアップの主成分であるグリホサートに耐性を持つ雑草が問題となっている。
米国オーガニックセンターの2009年の報告によれば、栽培が始まった1996年から13年経過し、ラウンドアップ除草剤に対する耐性により2008年には、遺伝子組み換え作物のほうが散布した農薬の金額が27%多く増加傾向は続くとし、また遺伝子組み換え種子の収穫量が期待ほどではなく、ラウンドアップ耐性雑草の防除が難しくコストもかかるため、通常の種子の需要が増えている
。なお、収量の高い第二世代のラウンドアップ耐性ダイズ品種が既に上市されている。一方、正しい除草剤の使用法を守れば、除草剤耐性雑草の出現は問題にならないという報告もある。
米国科学アカデミーの全米研究評議会は、除草剤耐性遺伝子組換え作物の採用の際に、農民はより毒性の強い除草剤からラウンドアップに主に切り替えたが、ラウンドアップの過剰な散布により少なくとも9種の雑草がラウンドアップに耐性を持つように進化している。そのため元のより強い毒性を持つ農薬が必要となり、利得を損なう恐れがあるこという研究を発表した]
同研究において、そのような懸念を示すとともに遺伝子組換え作物のもたらした最大のメリットは河川・貯水池の水質浄化と土壌流出低減であることを明らかにした[22]。これはBt作物による殺虫剤使用量の大幅な減少と除草剤耐性作物によって不耕起栽培が普及した結果である。
そのため、開発メーカーや農業普及指導所はグリホサートだけに頼らず、旧来の土壌処理型除草剤も合わせて使うように指導しているが、これらの除草剤はグリホサートよりも残効性が高いため、水質への環境負荷が大きく、水質浄化というメリットが失われることにつながる、と指摘されている。
同研究において、グリホサート耐性雑草の進化を抑えるために、除草剤耐性作物を栽培する農民はもっと異なった雑草管理作業、例えば異なる除草剤とその耐性作物のローテーションや、複数の除草剤に耐性を持つ作物に対する複数の除草剤の混合使用を取り入れるべきである、と提言している
不耕起栽培は水質浄化以外にも農業機械の燃料代や人件費の削減にも貢献した[23]。同研究において、遺伝子組換え作物の多くの栽培者は生産コストの低減か高収量のどちらか、場合によっては双方を経験している[22]。
また、農民は遺伝子組換え作物を栽培することによる農場労働者の安全性の増加、農場管理における簡便性と柔軟性の大幅な増加を評価している[22]と報告しているように、今後も遺伝子組換え作物の有効性を維持する上で除草剤耐性雑草の制御は重要な問題となっている。
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ポストラウンドアップ時代の農業形態とその到来防止法
グリホサート使用地において雑草がグリホサートに耐性を持ち始めており、除草剤耐性雑草の国際調査によれば、世界中では23種の雑草がグリホサート抵抗性を発達させ、このうち少なくとも10種はほかの除草剤にも耐性があった。この数は過小評価されているとも指摘されている。
実際、アーカンソー州ではダイズ畑の61%とワタ畑の80%にグリホサート耐性雑草アマランサス(オオホナガアオゲイトウ・タリノホアオゲイトウ)が蔓延している。ラウンドアップ耐性雑草が蔓延すればラウンドアップの除草剤としての利用価値は低下し、その結果、ラウンドアップとグリホサート耐性作物を使用している現代農業は大きな影響を受けることになる。
そこで、そのような時代をポストラウンドアップ時代と名付け、農業形態を予測するとともにポストラウンドアップ時代を防ぐための対策が検討されている。
2010年4月の報告書を経て2012年5月10日、米国科学アカデミーは雑草対策のためのサミット(除草剤耐性雑草の課題を管理するための戦略に関する全国サミット)を開催した[。
除草剤ラウンドアップの主成分であるグリホサートへの耐性を獲得した雑草には、すでに単一もしくは複数の除草剤に耐性を持つ383種類の雑草が知られている[28]。
グリホサートとジカンバに耐性を持つ穀類やグリホサートと2,4-ジクロロフェノキシ酢酸に耐性を持つ遺伝子を組み込んだトウモロコシが開発されている様に複数の除草剤に耐性な作物が存在するが、2,4-ジクロロフェノキシ酢酸は枯葉剤のオレンジ剤 の一成分であることから環境保護団体が反対し、これらが複数の除草剤に耐性を持つ雑草の出現を早めることを懸念している研究者もいる。
モンサント社とアメリカ雑草科学会は見解として前述の様に、単一の除草剤ではなく複数の除草剤を使うという解決策を2012年5月時点でも提案しているが[25]、ある研究者はこの解決策は雑草に複数の除草剤に耐性を与える可能性を示唆している。
耐性雑草の出現率は低いとする推定に対し、雑草は無視しているという証拠をあげている[29]。
多くの者はポストラウンドアップ時代の農業は現代よりも困難になるだろうということに同意している。オレゴン州立大学の雑草科学者は、多耐性の脅威が昔の雑草防除方法への復帰を推し進めているとしている。
ワシントン州立大学の研究者は、グリホサートという特効薬がない場合の雑草管理は、輪作、耕作、耕起、適切な除草剤の使用といった困難な方法に戻る必要があるということであり、その方法は、より大きな時間や雑草管理、おそらく費用も必要となるだろう、と述べた[28]。
このような、除草剤だけに頼らない雑草管理法を「統合された雑草管理・総合雑草防除(Integrated Weed Management)」という。
なお全米研究評議会は、機械による耕起除草に対しても批判的であり、畑の土や水が河川・貯水池に流入し、水質汚染につながり、遺伝子組換え作物による水質浄化というメリットが失われかねないと指摘している[22]ように、また、コスト面や管理面でも劣るために旧来の方法に復帰するにしても大きな障害が存在する。
そのため、ラウンドアップ耐性雑草の蔓延という事態を防ぐ方策として、複数の除草剤に対して耐性を持つ作物と複数の除草剤の混用、異なる除草剤とその除草剤耐性作物の複数の組み合わせを用いた、定期的な輪作などを推奨する[23]ものは現在でも存在する。多剤耐性雑草の出現が上記の様に危惧されてはいるが、2012年においてもアメリカ雑草科学会はこの立場をとっている[25]。
除草剤耐性雑草に対しては、その除草剤とは異なった除草剤とそれに耐性な作物への切り替えが行われている。そのため、多くの耐性作物がアメリカ合衆国農務省による承認を待つようになり、
承認過程が短縮されるように変更が加えられた[28]。現在、このように様々な非選択性除草剤とその耐性作物のセットは開発されてきている。しかし、広い殺草範囲、高い防除効果、低環境負荷という点でグリホサートにまさる除草剤開発のめどは、現時点では目処が立っていない[23]。
ジェネリック品
ラウンドアップの成分グリホサートは特許で保護される期間を過ぎているため、他社から同成分もしくは類似成分の除草剤が販売されている(ジェネリック剤)。これらは比較的安価で効果もほぼ同等である。大きく分けて、農薬登録を取得したものと、取得していないため非農耕地向けの2種類がある。
非農耕地専用(農薬登録がないもの)を農耕地に使った場合、農薬取締法等に抵触する。
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- 農薬登録を取得したおもな製品
- グリホサートイソプロピルアミン塩
- ジョジョニー
- クサトリキング
- 草枯らしMIC – 「三共の草枯らし」から改称
- 東日本大震災により津波被害を受けた農地専用草枯らしMIC
- クサクリーン
- エイトアップ液剤
- ターンアウト液剤
- サンフーロン液剤
- 園芸用サンフーロン液剤
- グリホス
- ネコソギAL1.0
- ネコソギガーデンシャワー – シャワータイプでは業界初の農耕地登録品(非農耕地登録品は以前より数製品登録されていた。また、グリホサート剤のAL剤(薄めずに使用できる剤)全体でも、本品発売まで農耕地登録品は上記「ランドマスター液剤」のみであった。)
- グリホキング
- グリホキングシャワー
- グリホエキス
- マイター液剤
- ラムロード
- クサトローゼ
- クサトローゼ除草スプレー
- 草退治シャワー
- クサクリア
- コンパカレール液剤
- ハーブ・ニート液剤
- サンダーボルト007(但し、他剤も含有)
- ネコソギクイックプロFL(但し、他剤も含有) – 上記製品の家庭園芸向け商品名違い。
- サブゾーン液剤(但し、他剤も含有)
- ネコソギWクイック微粒剤(但し、他剤も含有)
- グリホサートアンモニウム塩
- ラウンドアップハイロード
- ラウンドアップドライ
- 草当番
- グリホサートカリウム塩
- ラウンドアップマックスロード
- ラウンドアップマックスロードAL
- 東日本大震災により津波被害を受けた農地専用ラウンドアップマックスロード
- タッチダウンiQ
- 東日本大震災により津波被害を受けた農地専用タッチダウンiQ
- ザッソージエース
- グリホサートトリメシウム塩 – 英国・旧ICI社(後のゼネカ→シンジェンタ)が開発。
- タッチダウン
- サンダーボルト(但し、他剤も含有)
- グリホサートナトリウム塩
- ラウンドアップライトロード
- インパルス(但し、他剤も含有)
安全性・毒性
安全性
ラウンドアップシリーズを日本で販売している日産化学の見解[31][32]では、
- 処理後1時間以内に土の粒子に吸着し、その後微生物が自然物に分解する。
- 約3〜21日で半減、やがて消失する。
- 土壌に速やかに吸着するため、土に落ちた成分は除草剤としての効果は失われる。
- 土壌に吸着しやすい性質を持っているため、有効成分が土壌中を移動することはほとんどない。
とし、散布後も土を悪くする心配は不要であるとしている。また、グリシンから成るアミノ酸系除草剤であり、毒劇物に該当しない普通物であることも強調している。
2000年5月20日、日本農薬学会に受理された『グリホサートの毒性試験の概要』[33]では、
- 各種毒性試験の結果、いわゆる普通物に相当。
- 眼に対する刺激性は軽度〜中等度、皮膚に対しては軽度、皮膚感作性は認められない。
- マウス、ラット、ウサギにおいて、催腫瘍性、繁殖能に対する影響、催奇形性はいずれも認められない。
- 変異原性(復帰変異、DNA修復、染色体異常)試験はいずれも陰性。
としている。
2016年7月12日、内閣府食品安全委員会は一日摂取許容量(ADI)は1mg/kg/day、急性参照用量(ARfD)は設定不要とした[34]。
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発がん性
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2015年3月20日、世界保健機関の外部組織である国際がん研究機関は除草剤グリホサートを、殺虫剤マラチオン、ダイアジノンとともに、グループ1に次ぎ2番目にリスクの高いグループ2A(ヒトに対しておそらく発がん性がある)に指定した。
この報告の中でグリホサートは、噴霧中の空気中、水中、食品中で検出されていること、また、曝露を受ける対象として噴霧地の近くに居住している場合、家庭で利用した場合に加えて、水または食品を摂取した場合、と言及している。」
2015年3月24日、日産化学は「グリホサートに発がん性は無いと判断している」と声明を出した[37]。2016年5月16日、FAOとWHOの合同会議においてグリホサートは、予想される接触による暴露量で遺伝毒性を示す可能性は低く、食事を介したばく露によるヒト発がんリスクの可能性は低いと結論した。
2016年7月12日、内閣府食品安全委員会は、発がん性・遺伝毒性は認められなかったと結論した[34]。
その他、海外の動きとして、カナダ、ニュージーランド、オーストラリアではそれぞれ「ヒトの発がんリスクの可能性は低い」「ヒトにおけるグリホサートばく露及び発がんとの関連に確証的なエビデンスはない」「グリホサートはヒトに発がんリスクをもたらさない」と結論した。
学校の校庭整備の仕事で使った農薬大手モンサントの除草剤「ラウンドアップ」が原因で、悪性リンパ腫を発症したと主張する末期がん患者との裁判で、米カリフォルニア州サンフランシスコ市の陪審は2018年8月10日、モンサントに損害賠償金2億8,900万ドル(約320億円)の支払いを命じた[42]。
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虚偽広告の判決
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1996年、ニューヨークで、モンサントのグリホサート製品のラウンドアップ除草剤に関し、「ラウンドアップが生分解性で土壌に蓄積されません」「安全で人や環境への有害な影響を引き起こすことはありません」といった一連の安全性に関する広告が、虚偽かつ誤解を招く広告と判決された[57]。
フランスの最高裁は、ラウンドアップの主な成分のグリホサートは、欧州連合(EU)が環境に危険だと分類しているため争われていた裁判で、生分解性できれいな土壌を残すという広告を虚偽広告と判決した[58]。
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2019.05.18「#反モンサント・バイエル 世界同時アクション@東京」: 印鑰智哉さん (日本の種子を守る会事務局アドバイザー)
除草剤で末期がんに、米裁判 モンサントに約320億円の支払い命じる陪審評決
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『種子法復活大作戦!』山田正彦先生(元農林水産大臣)ワールドフォーラム「政(まつりごと)を取り戻そう!」緊急!国憂う講演会 – 第4弾!2018年11月25日ワールドフォーラム 2018/12/31
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2019年2月8日山田正彦先生「種子法廃止」への反撃のお話です。 ほのかの会野田靖志 2019/02/09 に公開
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主要作物種子法廃止の恐怖! 杉浦孝則 2017/05/21 公開
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除草剤ラウンドアップ、フランスで即日販売禁止に
2019年1月16日 15:33 発信地:リヨン/フランス [ フランス ドイツ ヨーロッパ 米国 北米 ]
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フランスのリールにある園芸用品店で売られる除草剤「ラウンドアップ」(2015年6月15日撮影)。(c) Philippe HUGUEN / AFP
【1月16日 AFP】フランス当局は15日、安全性が問われている除草剤「ラウンドアップ(Roundup)」とその関連商品の販売を禁止した。
この販売禁止の決定に先駆けて、南仏リヨン(Lyon)の行政裁判所は、規制当局が安全上の懸念を考慮せずにラウンドアップの販売許可を出したとする判決を下した。フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は判決を受けた声明で、「ラウンドアッププロ360(Roundup Pro 360)」の販売は即日禁止されたと発表した。
ラウンドアップには、環境保護運動家や専門家が長年発がん性を指摘しているグリホサートが含まれている。州連合(EU)は2017年11月にグリホサートの認可をさらに5年更新したが、フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領は2021年までにグリホサートの使用を禁止すると約束していた。
ラウンドアップの生産・販売権は現在、開発元の米農薬大手モンサント(Monsanto)を昨年買収したドイツ製薬大手バイエル(Bayer)が保有する。
米カリフォルニア州では昨年8月、除草剤の健康被害リスクについて十分に知らされていなかったと訴えた末期がんの男性の主張を裁判所が認め、バイエルに対し7800万ドル(約84億円)の損害賠償の支払いを命じた。(c)AFP
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米カリフォルニア州で販売される除草剤「ラウンドアップ」(2018年7月9日撮影)。(c)JOSH EDELSON / AFP
【8月11日 AFP】米カリフォルニア州在住で末期がんと診断されている男性が、がんになったのは農薬大手モンサント(Monsanto)の除草剤「ラウンドアップ(Roundup)」のせいだと同社を提訴した裁判で、陪審は10日、モンサントに約2億9000万ドル(約320億円)の支払いを命じる評決を出した。
陪審は全員一致で、モンサントの行動には「悪意があり」、除草剤「ラウンドアップ」とその業務用製品「レンジャープロ(RangerPro)」が、原告のドウェイン・ジョンソン(Dewayne Johnson)さんの末期がんの「実質的」な原因だったと結論付けた。モンサントは上訴する意向を示した。
8週間の裁判で、サンフランシスコの裁判所の陪審は、懲罰的損害賠償金2億5000万ドル(約280億円)と補償的損害賠償金や、その他の費用を合わせた計約2億9000万ドルを支払うようモンサントに命じる評決を出した。
グラウンドキーパーとして働いていたジョンソンさんは、2014年に白血球が関与するがんの非ホジキンリンパ腫と診断された。同州ベニシア(Benicia)にある学校の校庭の管理にレンジャープロのジェネリック製品を使用していたという。
世界保健機関(WHO)の外部組織である「国際がん研究機関(IARC)」は2015年にラウンドアップの主成分であるグリホサートを「おそらく発がん性がある可能性がある」物質と指定し、カリフォルニア州が同じ措置を取った。これに基づいて、この裁判は起こされた。
モンサントは声明で「ジョンソン氏と家族に同情する」と述べた一方、「過去40年、安全かつ効果的に使用され、農業経営者らにとって重要な役割を担うこの製品を、引き続き精いっぱい擁護していく」として上訴する意向を示した。
■同様の訴訟 相次ぐ恐れ
今回の裁判は、モンサント製品のせいでがんを発症したと提訴し、公判にこぎ着けた最初のケースだった。モンサントが敗訴したことで、最近ドイツの製薬会社バイエル(Bayer)に買収されたばかりの同社を相手取って数百件の訴訟が起こされる可能性が高まったと専門家らは指摘している。
法廷で頭を垂れて座るジョンソンさんの後方に座っていたジョンソンさんの弁護団の一員で故ロバート・ケネディ(Robert Kennedy)元司法長官の息子に当たるロバート・ケネディ・ジュニア(Robert F. Kennedy Jr)氏は、「この評決をきっかけに、今後、新たな裁判が次々に起こるだろう」と述べた。(c)AFP/Glenn CHAPMAN
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