アーユルベーダをもっと勉強したくなった。上馬場和夫先生おかげと思う。
1984年から1987年まで、インド・ムンバイ(当時はボンベイ)に合計1年やビシャカパトナム合計半年滞在した時に、自然とアーユルベーダに接する機会があった。インドの雰囲気を楽しみたく、オベロイホテルの部屋に、インドの人たちが普通に求める「額縁に入った画像」を置いて、お線香の香を愉しんだ。
毎朝の散歩道で出逢う珍しい花たちを摘み、ガラスのコップで愛でた。枕元には ジャスミンの首飾りを置いていた。良く眠れるので。
アーユルベーダのお話を聴いていると実行もしたくなる。毎日の生活に溶け込ませたい。示唆に富む話も幾つも聴かせて頂いた。ビデオもその一つだ。
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Intro To Ayurveda
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アーユルベーダの世界で、敬愛される日本の中心的リーダー
上馬場和夫先生。ご指導をお願いしている。
1978年広島大学医学部卒業。虎ノ門病院内科プレジデント、北里大学付属東洋医学総合研究所、北里研究所臨床薬理研究所、富山県国際伝統医学センター、富山県和漢医薬学総合研究所、帝京平成大学ヒューマンケア学部教授を経て、ハリウッド大学院大学教授、日本アーユルベーダ学会理事長、日本東方医学会理事、日本総合医療学会、日本抗加齢学会会員
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ロイヤル漢方クラブ所長 上馬塲 和夫氏が、「寺子屋シャーラ」で活躍する人材養成講座を開催し、個々人に合わせた漢方を提案するためのノウハウを提供する「ロイヤル漢方クラブ」所長 上馬場 和夫氏。アーユルヴェーダの死生観や生き方を考える活動「寺子屋シャーラ」。「アーユルヴェーダ&アロマセラピーサロン シャクティ 福岡天神」主催により、「寺子屋シャーラ」で活躍する人材を養成するための講座を開催。
■ロイヤル漢方クラブ概要
ロイヤル漢方クラブは、中医学や漢方のプロフェッショナルとして医師や薬剤師、鍼灸師たちが集まり、研究と実践を行うクラブです。中医学最古の医学書である「黄帝内経」を基本理念として探求し、「傷寒論」や「神農本草経」などの膨大な症例、生薬学などを集積し、また漢方独自の診察法「四診」と、その診断情報をもとに「八綱弁証」という尺度によって治療方針を判断する「弁証論治」の理論を元に、精度の高い見極めを行うシステムを提供しています。
一般消費者へ、漢方の服用と養生方法のパーソナルなアドバイスを行うwebサイト「あんしん漢方」を運営しており、病院や薬局へも漢方実践のノウハウを提供しております。
ロイヤル漢方クラブURL:https://www.royalkampo.com/
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さわやかなレモンの香りが、軽く触れるだけで葉先から根元まで漂います。料理、お茶、お風呂など利用範囲が広く、夏に旺盛に育つ頼もしいハーブです。
育てる場所:日なた
相性のよい食材:白身魚、鶏肉、ナンプラー
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The Ayurvedic Body Types and Their Characteristics (Vata Pitta Kapha)
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アーユルヴェーダ
アーユルヴェーダ(梵: आयुर्वेद、ラテン翻字:Āyurveda)はインド大陸の伝統的医学である。ユナニ医学(ギリシャ・アラビア医学)、中国医学と共に世界三大伝統医学のひとつであり、相互に影響し合って発展した。トリ・ドーシャと呼ばれる3つの要素(体液、病素)のバランスが崩れると病気になると考えられており、これがアーユルヴェーダの根本理論である。
その名は寿命、生気、生命を意味するサンスクリット語の「アーユス」(梵: आयुस्、ラテン翻字:Āyus)と知識、学を意味する「ヴェーダ」(梵: वेद、ラテン翻字:Veda)の複合語である。医学のみならず、生活の知恵、生命科学、哲学の概念も含んでおり、病気の治療と予防だけでなく、より善い人生を目指すものである。
健康の維持・増進や若返り、さらには幸福な人生、不幸な人生とは何かまでを追求する。文献の研究から、ひとつの体系としてまとめられたのは、早くても紀元前5 – 6世紀と考えられている。古代ペルシア、ギリシア、チベット医学など各地の医学に影響を与え、インド占星術、錬金術とも深い関わりがある。
体系化には、宇宙の根本原理を追求した古層のウパニシャッド(奥義書,ヴェーダの関連書物)が重要な役割を果たし、バラモン教・六派哲学に数えられるサーンキヤ学派の二元論、ヴァイシェーシカ学派の自然哲学、ニヤーヤ学派の論理学[3]も大いに利用された。
インドではイスラーム勢力の拡大以降、支配者層や都市部でユナニ医学が主流となり、その隆盛はトルコ系イスラーム王朝のムガル帝国(1526 – 1858年)時代に最高潮に達した。一方アーユルヴェーダは衰退し、周辺部や貧しい人々の間に受け継がれた。
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可憐な花の甘い香りは大人も子どもも魅了します。ヨーロッパでは古くから「おかあさんのハーブ」と呼ばれ次々と咲く花が利用されてきました。繁殖力も旺盛でこぼれダネでどんどんふえます。
育てる場所:日当たりと風通しがよい場所
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20世紀初頭になると、イギリス帝国のインド支配に対抗するナショナリストや、欧米のオリエンタリストたちによって、アーユルヴェーダは「インド伝統医学」として復興し、西洋近代医学に対抗して教育制度が整備された。
アメリカでは、ニューエイジ運動(1970 – 80年代)で、アーユルヴェーダをはじめとする様々な伝統医学・ホリスティック医学が注目された。1998年にアメリカ国立衛生研究所(NIH)に国立補完代替医療センター(NCCAM)ができたことをきっかけに広まり、世界各地で現代医学を補完・代替する医療として利用されている。
また、アーユルヴェーダに興味を持ったヒッピー達がインドに滞在した影響で、外国人向けにアレンジされたアーユルヴェーダ・マッサージが人気となり、現在では医療ツーリズムが隆盛している。インドでは、アーユルヴェーダ医師(BAMS)の資格は国家資格であり、現代医学と並んで治療が行われている。
一方、商業化されたアーユルヴェーダの世界的な普及や、アーユルヴェーダ薬がサプリメントとして流通することで、様々な問題も起こっている。
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① ハーブにはたくさんの種類があります。ここでは料理やクラフトなど、いろいろ使えて満足の人気ハーブ18種類を紹介します。独特な香りや風味をもち、暮らしに役立つ植物をハーブと呼びます。身近に育てて、いろいろな楽しみ方を試してみませんか? *手軽に香りを楽しむハーブでも、食べたり、皮膚に触れたりすると、体質や体調によってトラブルの原因になることがあります
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The 3 Doshas: Your Ayurvedic Body Type
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アーユルヴェーダから学ぶ10の生活の知恵
Food: Increasing Your Vitality Through Ayurveda
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理論
トリ・ドーシャ(三体液, 三病素)
トリ・ドーシャ(त्रिदोष)説は、生きているものは全て、
① ヴァータ(वात・風、運動エネルギー)、
② ピッタ(पित्त・胆汁または熱、変換エネルギー)、
③カパ(कफ・粘液または痰、結合エネルギー)という3要素を
持っており、身体のすべての生理機能が支配されているとする説である。
ドーシャは五大(五大元素、五祖大元素、マハーブータ)で構成される。
五大とは、
土大(Pṛthvī, プリティヴィーもしくはBhūmi, ブーミ)
水大(Āpa, アーパもしくはJala, ジャラ)
火大(Agni, アグニもしくはTejas, テージャス)
風大(Vāyu, ヴァーユ)の4元素に、
元素に存在と運動の場を与える
空大(Ākāśa, アーカーシャ, 虚空)を加えた5つで、
古代インド哲学に由来する考え方である。
ヴァータは風大・空大、ピッタは火大・水大、カパは水大・土大の組み合わせである。
ドーシャ(दोष)は、サンスクリット語で「不純なもの、増えやすいもの、体液、病素、病気の発生に基本的なレベルで関係する要素、病気を引き起こす最も根本的な原因」などを意味し、体液もしくは生体エネルギーを指す[11]。その異常が「病気のもと」となるため、病素とも訳される。
3つのドーシャは、さらに15の下位ドーシャに分けられ、それぞれに場所と機能がある。
ドーシャは正常な状態では生命を維持し健康を守るエネルギーであるが、増大・増悪すると病気を引き起こす。病気とは、15の下位ドーシャの機能の悪化による、トリ・ドーシャのバランスの崩れと考えられるが、一般にヴァータの増大・増悪は呼吸器系疾患、精神・神経疾患、循環器障害を、ピッタの増大・増悪は消化器系疾患、肝・胆・膵疾患、皮膚病を、カパの増大・増悪は気管支疾患、糖尿病や肥満、関節炎、アレルギー症状を引き起こすと考えられている。
ドーシャのバランスを崩す原因としては、体質、時間、日常生活、場所、天体が挙げられ、特に体質(プラクリティ)が重視される。人間は個人により、先天的・後天的に各ドーシャの強さが異なり、性格や体質の違いとして現れる。体質は個性であると同時に、その人の病気へのかかり安さも意味する。アーユルヴェーダでは、各人の体質に合わせた食事、生活、病気の治療法があると考え、指導や治療を行う。
ドーシャは1日のなかで、6時から4時間ごとにカパ→ピッタ→ヴァータの順で変化のサイクルがある。また1年のなかでも(インドの季節では)、春はカパが増悪、夏はヴァータが増大、秋はピッタが増悪、冬はカパが増大する。インドには雨季があるが、雨期にはヴァータが悪化、ピッタが増大する。人の一生の中でも、カパは若年期(0 – 30歳)に、ピッタは壮年期(30 – 60歳)に、ヴァータは老年期に増えやすい。その人の体質上偏っているドーシャが増えやすい時期・時間に、ドーシャのバランスを崩しやすいと考えられる。また、食べ物や日常の行動などでも、ドーシャの量は変化する。
現在のアーユルヴェーダではドーシャは3つとされるが、外科が取り入れられた古典『スシュルタ・サンヒター』では、第4の体液として血液が挙げられている。この「血液・粘液・胆汁・風」がペルシャ経由でギリシャに伝わり、「血液・粘液・黄胆汁・黒胆汁」を人間の基本体液とする四体液説の基になったともいわれる。
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Irritable Bowel Syndrome (IBS) – Dr Chauhan Explains Ayurvedic Causes, Types, Home Remedies & More
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アーユルヴェーダは、心、体、行動や環境も含めた全体としての調和が、健康にとって重要とみる。このような心身のバランス・調和を重視する考え方を、全体観(英: holism)の医学という。古代ギリシャの医師ヒポクラテスに始まり、四体液の調和を重視するギリシャ・アラビア医学(ユナニ医学)や、陰陽・五行のバランスを重視する中国医学など、伝統医学の多くが全体観の医学である。
病気になってからそれを治すことより、病気になりにくい心身を作ることを重んじており、病気を予防し健康を維持する「予防医学」の考え方に立っている。心身のより良いバランスを保つことで、健康が維持されると考えた。具体的には、
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★五大(5つの祖大元素)からなる
① ヴァータ(風)、
② ピッタ(胆汁・熱)及び
③ カパ(粘液・痰)のトリ・ドーシャ(3つの体液、病素)の
バランスが取れていること、食物の消化、老廃物の生成・排泄が順調で、
サプタ・ダートゥ(肉体の7つの構成要素)が良い状態であることが挙げられる。
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育てややすいハーブ 6種
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用途の広い便利なハーブの代表格です。一鉢あれば、料理の風味づけに大活躍。踏んだりするとにわかに立ち上るすがすがしい芳香は、庭の大きな楽しみにもなります。
育てる場所:日当たりのよいところ
相性のよい食材:肉類、魚類 -
ハーブ栽培の第一歩ならミント! 切って枝葉を伸ばして、使いながら育てます。スーっとする清涼感のある香りの葉を思う存分楽しみましょう。とても丈夫で育てやすく、衣食住のさまざまなシーンで活用できます。
育てる場所:日なた、半日陰
相性のよい食材:ラム肉、乳製品 -
針葉樹に似た爽快な香りを放ちます。料理やスキンケアなど用途が広く、おすすめ定番ハーブの一つです。個性的な細葉と連なって咲く清楚な花も庭のアクセントに好適です。
育てる場所:日当たりのよいところ
相性のよい食材:羊肉、鶏肉、レバー、ジャガイモ -
和名はゲッケイジュ(月桂樹)。甘くてスパイシーな香りが立ち上がり、料理の風味づけに欠かせないハーブです。美しい常緑の庭木としても愛されています。
育てる場所:日なた、半日陰
相性のよい食材:肉類、魚類
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AYURVEDA: cushioning childhood” | Dr Ajayita Chanana | TEDxYouth@ChitkaraSchool
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また、古典医学書『チャラカ・サンヒター』では、生命(アーユス)は「身体(シャリーラ)・感覚機能(インドリヤ、五感)・精神(サットヴァ)、我(アートマン、自己、魂、真我)」の結合したものであると述べられており[2]、身体や感覚器官だけでなく、精神面、さらに魂と表現されるような根源的な面が良い状態であることも健康の条件となる。特に食事が重要視されており、生活指導も行われる。睡眠や排泄、セックスなどの自然な欲求を我慢することは、病気につながるとして戒めている。
治療には大きく2つがあり、1つは食事、薬、調気法や行動の改善でドーシャのバランスを整える緩和療法(鎮静療法)、もう1つは増大・増悪したドーシャ(体液)やアーマ(未消化物)、マラ(老廃物)などの病因要素を排泄する減弱療法(排出療法, 浄化療法)である。
減弱療法では、パンチャカルマ(5つの代表的な治療法、2種類の浣腸・油剤・下剤・吐剤)と呼ばれる治療法がよく知られている。根源的・霊的な面の治療として、ジョーティシャ(インド占星術)やマントラ(呪文)、宝石を使った治療がある。
バンガロール・アーユルヴェーダエキスポのダンヴァンタリ象。ダンヴァンタリは、アーユルヴェーダの始祖とされるブラフマー神の化身。カーシーの王で、『スシュルタ・サンヒター』に登場する。
トリ・グナ(三要素、三特性、三徳)
サーンキヤ学派の特徴の一つにトリ・グナ説があるが(後述)、この理論は他への影響が大きかった。トリ・グナが拮抗し互いにバランスを取ることで、自然界の諸現象や、人間の心身の状態、性格の違いなどが生まれると説明された[10]。トリ・グナは、アーユルヴェーダでは心の状態を左右するものと考えられ、トリ・ドーシャ説と関連付けられ重視された。アーユルヴェーダでは、心が身体より上位だと考えられており、トリ・ドーシャの内にトリ・グナが含まれていると喩えられる[6]。
要素 | 本性 | 作用 | 色 | 増加によるドーシャへの影響 |
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サットヴァ(純質) | 喜楽 | 照明 | 白色 | 3つのドーシャの調和 |
ラジャス(激質) | 苦憂 | 衝撃・活動 | 赤色 | ヴァータ、ピッタを乱す |
タマス(闇質) | 暗愚 | 抑制・隠覆 | 黒色 | カパを乱す |
ドーシャは、「同じ性質のものが同じ性質のものを増やす」という法則で変化する。動性を持つラジャスが増加すると、怒りやイライラがつのり、動性を持つドーシャであるヴァータとピッタを増加させる。安定性・惰性を持つタマスが増加すると、怠惰になり精神活動は停滞し、カパを増加させる[6]。このように、ラジャスとタマスの増加は、心身に悪影響を及ぼす。
一方、トリ・グナのひとつであるサットヴァは純粋性を持ち、ドーシャ(不純なもの)を増大させることはない。サットヴァの増大はトリ・ドーシャのバランスを安定させ、精神的には愛情や優しさ、正しい知性、心身の健康をもたらす[6]。
サプタ・ダートゥ(七構成要素)
ダートゥ(Dhātu)は身体を構成する要素で、食物が消化されることで生じる。ドーシャとは違い目に見える物質であり、身体に形を与える[8]。この質が健康状態に深く関わると考えられており、その質が優れていることをサーラと言う。摂取した食物は消化されてダートゥが作られ、そのダートゥの一部から別のダートゥが作られる。生成の順序は次のとおりである[8]。
- ラサ:乳糜、にゅうび。身体に栄養を与える体液。機能は「滋養」
- ラクタ:血液組織。機能は「命の維持」
- マーンサ:筋肉組織。機能は「塗り包む」
- メーダス:脂肪組織。機能は「潤滑」
- アスティ:骨組織。機能は「形を保つ」
- マッジャー:骨髄組織。機能は「充填」
- シュックラ:生殖組織。機能は「繁殖」
以上の順で、食物から組織が作られる。これらのダートゥを変換するためにはアグニ(消化の火)が働く。
アグニ(消化の火)が正常に働いていれば、食物はうまく消化されてオージャス(活気、活力素)が生み出され、生き生きとした健康な状況となる。オージャスはサプタ・ダートゥの髄質で、各ダートゥの生成過程で少しずつ作られるが、シュックラ(生殖組織)ができる段階で一番多く生成され、心臓に蓄積される[6]。オージャスと共に、マラ(汗、尿、便、爪、髪などの排泄物)が生成される。アグニが正常に働かないとアーマ(未消化物, 毒素)が生成され、排泄に異変が起きる。アーマは粘着性が強く、体内のスロータス(経路、通路)を閉塞させて病気を引き起こす[8]。
また、トリ・ドーシャはサプタ・ダートゥに依存している。ヴァータはアスティ(骨組織)に、ピッタはラクタ(血液組織)に、カパはそれ以外のダートゥに左右される。アスティが減少すると空間が増えるため、ヴァータが増え、ラクタが増加するとピッタが増え、それ以外のダートゥが増加するとカパが増える[8]。
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その他の人気ハーブ 9種
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葉や花の色形、そして香りもバラエティに富んでいます。オレガノには‘ケント・ビューティー’のように花がきれいでも料理には向かない品種もあります。
育てる場所:日当たりと風通しのよい場所
相性のよい食材:トマト、チーズ、肉類 -
冷奴の薬味や刺身のつまとして和食には欠かせないシソ。防腐殺菌効果だけでなく、抗酸化作用もあり、じつはかなりの優れものです。摘心と切り戻しでこんもり仕立てて育てます。
育てる場所:日当たりと風通しのよいところ
相性のよい食材:刺身、鶏肉、豆腐、すし飯
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「セージのある家には病人がいない」ということわざがあるように、昔から薬草として人々の暮らしの中で大切にされてきたハーブです。地中海生まれのセージは湿った環境は苦手なので、乾かし気味に育てましょう。
育てる場所:日当たりと風通しのよいところ
相性のよい食材:豚肉、内臓肉 -
アサツキの仲間ですが、そのマイルドな風味は和洋中を問わずに使えます。ポンポンのような愛らしいピンクの花もサラダやオムレツでいただきましょう。
育てる場所:日なた~半日陰
相性のよい食材:鶏肉、白身魚、乳製品、卵 -
花色が豊富で、ハーブガーデンを鮮やかに彩ってくれる存在です。エディブルフラワー(食用花)としても人気です。温度管理をうまく行うと寒くなるまで楽しめます。
育てる場所:日当たりと風通しのよいところ
相性のよい食材:白身魚、鶏肉、サラダ -
「香りの庭の女王」と称えられる、もっとも香り高いハーブです。高温多湿の日本の夏をいかに乗り切るかがラベンダー栽培で最大の問題です。こまめに剪定し、株の更新をはかりましょう。
育てる場所:日当たりと風通しのよいところ -
ゴマのような香りとクレソンに似たさわやかな辛みが特徴のハーブです。タネまきから収穫までたったの1か月。間引きながら、たっぷり収穫しましょう。
育てる場所:日当たりと風通しのよいところ
相性のよい食材:トマト、チーズ、生ハム -
堅い葉は生食には向きませんが、じっくり煮だした香りのよいティーは幅広く利用できます。生葉を入浴剤として使えば、1日の疲れもいやされ安眠できるでしょう。
育てる場所:日当たりのよいところ
相性のよい食材:フルーツ(柑橘以外)、魚類 -
ユーカリの枝葉には、揮発性の香り成分を含んでいて、美容や健康に役立ちます。ドライにしてクラフトの楽しみも。暑さに強いうえ、多くの種類は-10℃程度まで耐えて、冬の庭にも美しい緑を提供してくれます。
育てる場所:日なた
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アシュターンガ(八科目)
古典『チャラカ・サンヒター』では、医学は八科目(アシュターンガ)[1]からなると述べられ、現代でも同じように8つに分類されている。
- 治病医学
- 内科(Kāya-cikitsā, カーヤ・チキットサー):身体全般における病気の治療。婦人科も含まれる[8]。
- 小児科(Kaumāra-bhṛtya, カウマーラ・ブリティヤー[9]):産科も含まれる[8]。
- 鬼神学(Bhūta-vidyā, ブータ・ヴィディヤー):精神科学。現代でいう精神病は、魔物が憑りつくことで起こると考えられていた[2]。
- 鎖骨より上部の専門科(Śālākya-tantra, シャーラーキヤ・タントラ):頭と中心とする鎖骨より上部の治療で、特殊な針などの器具を用いるため「特殊外科学」と呼ばれた[2]。眼科・耳鼻咽喉科・歯科も含まれる[8]。
- 外科(Śālya-cikitsā, シャーリヤ・チキットサー):異物の摘出。腫瘍の治療[1]。
- 毒物学(Agada-tantra, アガダ・タントラ):毒物・体毒・誤った食べ合わせによる異常に関する治療法[2]。
- 予防医学
このように8科目を数えるようになったのがいつなのかははっきりしないが、原始仏典やジャイナ教の経典に、毒物学・不老長寿法・強精法を欠く五科目を列挙したものがあるという[2]。
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インド錬金術と医学
インドは古代から中国と交流があったが、仏教が中国に伝わる過程でさらに関係が深くなり、中国の錬金術(錬丹術)が伝えられ、インドでも発展したと考えられている。錬丹術は道教の不老長寿法の一種で、水銀が含まれる鉱物・丹砂(硫化水銀)を主原料とする丹薬の服用などが行われた [14]。
インドの不老長寿法・ラサーヤナ (医療)にはインド錬金術が含まれる。元々は薬草学であり、古典『チャラカ・サンヒター』の段階では、鉱物薬は限定的にしか使用されず、水銀の内服もなかった [2]。中国錬金術の影響で、水銀や鉱物薬を扱う錬金術も含まれるようになったと考えられている。ラサーナヤという言葉は、薬草学だけでなく、錬金術や、錬金術で作られた霊薬も指すようになり、ラサまたはラサーヤナ(生命の薬草霊薬)、マハーラサ(金の薬草霊薬)、サットヴァ(金の水銀霊薬)、サルヴァ・サーットヴィカ(金の総合的鉱物霊薬、賢者の石)などの用語が生まれた[14]。ただし、水銀には毒性があるため、中国同様、中世後期には水銀を用いた錬金術は衰えた。
診断
医者は、自らの五感による直接知覚(プラティヤクシャ)、推論(アヌーマナ)、信頼できる人の教示・証言(シャブダ)に拠って患者の状態を認識する。(参考:ページ下部・ニヤーヤ学派)診察は次のステップで行われる[15]。
- 視診(ダルシャナ)
- 触診(スパルシャナ)
- 問診(プラシュナ)
視診には、舌診(ジフワ・パリクシャー)、眼球の検査(ネートラ・パリークシャー)、肉体的特徴の観察などがあり、触診には、脈診(ナーディ・パリークシャー)などがある。トリ・ドーシャ説は体液病理説的な考え方であるため、ユナニ医学同様、脈診と共に糞便検査(マラ・パリークシャー)、痰などの排泄物の観察も重んじられた。聞診(聴覚・嗅覚を用いた観察)、皮膚の検査、爪の検査なども行われる[1]。プラクリティ(体質・気質)、ヴィクリティ(病気の性質)、サーラ(組織要素の状態の良さ)、サンハティ(またはサンハナナ、体格)、ムラマーナ(身長などの測定値)、サットヴァ(意志の強さ)、サートミヤ(摂生の度合い、ライフスタイル)、ヴァヤハ(年齢)も詳しく把握され、総合して診断を下す[15]。
脈診は、右手の人差し指、中指、薬指を使って行われ、患者が男性の場合は右手、女性の場合は左手の脈が診られる[1]。ヴァータの状態は人差し指、ピッタは中指、カパは薬指で感じられ[15]、脈を感じる深さによって、患者のドーシャの先天的なバランスと現在の状態を判断する。
緩和療法
緩和療法としては、睡眠時間や食事の改善、ヴィクリティ(ドーシャの増大)に対する煎じ薬、心を鎮めるための瞑想などが行われ、アーマ対策として運動やアグニの活性化が目指される。消化に関しては2つの治療があり、過剰なダートゥを減らす絶食療法と、不足したダートゥを補う栄養療法(滋養療法)がある[1]。
食事
古典『チャラカ・サンヒター』でも、健康・病気の原因として食事が挙げられており、内容だけでなく、食事を楽しみ満足することも重要と考えられている。
食物や飲み物は、アーユルヴェーダ薬物と同じようにトリ・ドーシャ、トリ・グナのバランスに影響を与えると考えられている。薬効は、ラサ(味、味覚の対象)、ヴィルーヤ(性質)、属性(グナ)、ヴィパーカ(消化後の味)を総合して判断される[1]。ラサは五大のうち2つが結合したものとされ、甘(地大と水大)・酸(水大と火大)・鹹(塩味、地大と火大)・辛(風大と火大)・苦(風大と空大)・渋(風大と地大)の6つである。ヴィルーヤは、「熱性・冷性・どちらでもないもの」がある。属性は、「寒・熱・油・乾・重・軽・鈍・鋭」の8種類、または、これら8つに「滑・荒・固・液・軟・硬・静・動・微細・粗・粘凋(濁)・清澄(純)」を加えた20種類である[1]。ヴィパーカは、消化の際に6つのラサが変化したもので、「甘、酸、辛」の3つである。食物のトリ・ドーシャやトリ・グナへの影響は、これらを考慮して判断される。増大したドーシャと反対の性質の食物をとり、同じ性質のものを避けることで心身のバランスの回復を目指す。ドーシャのバランスを改善するために、ヴァータが優勢な場合は胡麻油、ピッタが優勢な場合はギー(バターオイルの一種)、カパが優勢の場合は蜂蜜が与えられる[1]。また、サットヴァを高める食物はドーシャのバランスの回復をもたらすため、米や牛乳などサットヴァの豊富な食物をとるよう勧めている。
薬物の処方
アーユルヴェーダの薬は、天然に由来する動植鉱物からなる薬物(生薬)が使われる。約2,000〜2,500種の薬物があり、これらにはそれぞれ薬効(カルマ)があり、ドーシャやダートゥ、マラなどへの作用もそれぞれ決まっている[1]。薬物は食物同様、ラサやヴィルーヤなどを総合して薬効が判断される。病気の原因はドーシャの増大・増悪であるが、症状と属性がある。治療は個々の患者の状態を考慮して、ドーシャのバランスを回復させる薬物、症状を治す薬物、反対の属性をもつ薬物が使われる。薬剤は単体で使われることもあるが、複合薬として処方(ヨガ)される場合が多い[1]。人口の増大と伝統医療の普及で、世界的に薬物の乱獲と枯渇が問題になっている[16]。 また、近年では一部の生薬が現代医学の視点から作用機序が研究されており、一例として産業技術総合研究所の動物実験にてアシュワガンダの強い抗がん作用が発見された。