




赤色:核保有国 オレンジ色:ニュークリア・シェアリング
Where Japan’s election results point the country’s politics and economy
As constitutional reform takes a step closer, economy should strengthen
KENTARO IWAMOTO, Nikkei staff writer
Fiscal reforms were little discussed during the campaign but now loom large for Prime Minister Shinzo Abe.
TOKYO — Japanese Prime Minister Shinzo Abe’s victory in the general election is seen by experts as a big step forward for the prime minister’s ultimate political agenda — to revise the pacifist constitution. Experts also told the Nikkei Asian Review in phone interviews on Sunday night that the solid political base should benefit the nation’s economy, as the government will be able to implement much-needed economic reforms that will boost the nation’s potential growth.
Meanwhile, the lack of debate on fiscal reform during the election campaign implies that the government is not ready to take harsh actions on the lingering issue, an economist said.
Politics
Satoshi Machidori, a professor at Kyoto University, said that with the victory, Abe has gained an endorsement to revise the constitution, and thereby the power to contain opposition from within his Liberal Democratic Party.
Satoshi Machidori, Kyoto University profesor
“For a long time, ‘whether to reform’ the constitution had been a key topic in Japanese politics,” Machidori said. “With Sunday’s result, the focus will shift to ‘how to revise’ the constitution.”
Machidori added: “Abe will be easily re-elected LDP leader next year,” a move that will allow him to run for a third term and remain in office for another three years.
Harukata Takenaka of the National Graduate Institute for Policy Studies
Harukata Takenaka, a professor at the National Graduate Institute for Policy Studies, said, “Discussions over Japan’s constitutional reform will advance, and that is the greatest implication of the election.”
Takenaka thinks the ruling coalition’s victory came as a result of the opposition’s “self destruction.” He said the policies by Tokyo Gov. Yuriko Koike’s Kibo no To, or Party of Hope, were ill-prepared and failed to gain voter support.
“The party was lacking sincerity in their policies,” Takenaka said. He now wonders long the Party of Hope might last and sees the Constitutional Democratic Party becoming the central opposition force in Japanese politics.
Diplomacy
Hitoshi Onishi, Tohoku University professor
自民圧勝、与党310超…立憲民主が野党第1党
-
続々と届く当選確実の知らせに笑顔を見せる安倍首相(22日午後9時56分、自民党本部で)=青山謙太郎撮影
-
インタビューで笑顔を見せる立憲民主党の枝野代表(22日午後10時8分、東京都港区で)=小林武仁撮影
第48回衆院選は22日投開票され、与党は、自民党の追加公認3人を含め、総定数465のうち憲法改正の国会発議に必要な3分の2にあたる310議席を超えた。
自民党は、単独でも国会を安定的に運営できる絶対安定多数(261)を上回り、圧勝した。安倍首相(自民党総裁)は、争点に挙げた北朝鮮への圧力強化などに国民の信任が得られたとして、第4次内閣を発足させる。立憲民主党は躍進し、野党第1党となった。希望の党は敗北した。小選挙区選の投票率は、読売新聞社の推計で53%前後となり、2014年の前回(52・66%)とほぼ同じ水準となった。
首相は22日夜のNHKの番組で、選挙結果について「安定した政治基盤のもとに、政治を前に進めろという国民の声だと考えている。一つ一つ結果を出すことに全力を尽くしたい」と述べた。首相は勝敗ラインを「与党で過半数」としていた。
自民党は、2012年12月の第2次安倍内閣発足以来の経済政策「アベノミクス」の成果を強調し、小選挙区選、比例選ともに着実に議席を獲得した。北朝鮮の核実験や弾道ミサイルによる挑発がエスカレートし、情勢が緊迫するなか、首相が国連安全保障理事会での制裁決議採択を、米国とともに主導した実績も支持につながったようだ。
公明党は幼児教育や高校無償化など、教育費負担の軽減を前面に掲げて戦ったが、小選挙区に出馬した9人のうち1人が落選した。
首相が9月25日に衆院解散を表明後、野党第1党だった民進党が分裂し、同党出身者は希望の党や立憲民主党などに分かれた。選挙戦は自民党・公明党の与党と、希望の党・日本維新の会、共産党・立憲民主党・社民党の3勢力が争う構図となった。野党候補が乱立して「政権批判票」が分散する結果となり、民進党の分裂は自民党に有利に働いた。
来年9月には、自民党総裁選が予定されている。首相が野党の意表をついた解散で自民党を圧勝に導いたことから、党内で首相の連続3選を求める声が強まる可能性もある。
一方、立憲民主党は公示前の15議席から3倍以上に増え、躍進した。憲法改正や経済政策などを巡り、与党との対立軸を打ち出し、首相に批判的な有権者の受け皿となったようだ。枝野代表は22日夜の記者会見で「想像以上に多くの国民が、これまでの政治に『国民から遠い』という意識を持っていた」と躍進の理由を語った。
希望の党は拠点とする東京都内の選挙区をはじめ、全国で苦戦した。党代表の小池百合子東京都知事は22日午後(日本時間22日夜)、出張先のパリでの記者会見で「非常に厳しい有権者の判断が下った。今回は完敗とはっきり申し上げたい」と語った。
「政権批判票」を立憲民主に奪われた形の共産党は惨敗した。日本維新の会は厳しい戦いとなった。公示前勢力が2の社民党は伸びなかった。
憲法改正を巡っては、自民、公明の与党で国会発議に必要な3分の2の勢力を維持し、改憲に前向きな希望の党、日本維新の会の両党を加えれば、さらに大きく上回った。
今回、衆院の総定数は前回より10減り、戦後最少の465(小選挙区選289、比例選176)で行われた。
Where Japan’s election results point the country’s politics and economy
As constitutional reform takes a step closer, economy should strengthen
KENTARO IWAMOTO, Nikkei staff writer
“There were not enough discussions over diplomatic issues important to Japan,” said Hitoshi Onishi, a professor at Tohoku University.
Onishi said Japanese citizens as well as political parties should have paid more attention to issues such as rising protectionism, how to deal with China’s Belt and Road initiative, or whether to welcome immigrants. “For example,” he said, “the issue of aging was considered a domestic problem but it is actually connected to diplomacy.”
Abe’s North Korea policy will not change, Onishi said. “The only choice Japan has is to add to the pressure on North Korea to negotiate.” Regarding relations with China, Onishi said Abe will go along with Chinese initiatives as long as they benefit Japan’s economic growth.
Economy
Satoshi Osanai, senior economist at Daiwa Institute of Research
“Abe’s long and stable regime means economic stability — a plus for Japan,” said Satoshi Osanai, senior economist at Daiwa Institute of Research. Osanai thinks Abe’s solid political base will allow his government to advance a tough economic reform agenda that includes deregulation and other productivity-boosting measures.
But Osanai also pointed out that fiscal reforms could be delayed, as Abe has vowed to change how his government will use the revenue from a consumption tax hike planned for October of 2019. “During the election campaign, Abe did not present the voters with a plan to restore fiscal health,” Osanai said. He added that Abe should explain the need for citizens to pay more into the social security system.
The opposition parties criticized Abe’s economic policies, saying Abenomics has failed to bring about tangible results to ordinary citizens. Osanai said it is crucial that Abe persuades the business community to hike wages during his next term. “For that to happen,” Osanai said, “Abe must present a bold growth strategy that loosens regulations and allows for new businesses to be created so employers will feel safe to raise wages.”
希望の党、なぜ失速? 海外メディア、ポピュリスト的政策には厳しい見方
UK in Japan- FCO / WikipediaCommons
◆希望の党=小池氏。不出馬では盛り上がらない
希望の党失速の理由として各紙が上げるのが、小池氏自身が出馬しないとしたことだ。フィナンシャル・タイムズ紙(FT)は、小池氏は他党の離党者を引き入れ新党を結成したものの、自身の出馬はないとしたことで、党躍進のチャンスにダメージを与えてしまったようだと述べる。野党への票が分散することで、結果的に小選挙区でも安倍首相を利することになるのではないかとしている。
ニューヨーク・タイムズ紙(NYT)は、男性ばかりの政界で這い上がってきた女性として小池氏を高く評価するものの、希望の党は同氏のアイデンティティと密接にリンクしていると指摘し、同氏が出馬しないのであれば、その戦いぶりを予測するのは難しいとした。ロシアのスプートニクも、小池人気に支えられているのに、同氏が不出馬を宣言したことで、希望の党支持が急落したと述べている。
◆政策に現実味なし。「緑のたぬき」では困る
実現性に乏しい政策も、支持者離れの原因ではないかとされている。NYTは、小池氏は安全保障についてはタカ派で、安倍首相の改憲への努力を支持しているが、自民党との差別化を図る必要があったと説明する。公約には、反原発、消費増税凍結、企業団体献金ゼロ、受動喫煙ゼロ、待機児童ゼロなどが示されているが、筋の通った指導者的ビジョンを提示することなく、有権者の感情をベースにした、いいとこ取りになっているという専門家の批判を紹介している。
ソーシャルメディアでは、小池氏の写真をカップ麺「緑のたぬき」の写真と加工したものが出回っており、たぬきのように化け上手で、政治的に信用できず、口先ばかりだという見方もあるという(NYT)。
_____________________________________
★備考ー1 核シェルターの世界の普及率と実態:
核兵器を想定するならば、一次放射線や爆風を避けること、また散らばった放射性物質 (核の灰、フォールアウト) や、そこから発せられる二次放射線による被曝を避けることが目的
家庭用核シェルターは核への不安からですが実際には、自然災害用にも有効になっています
世界の核シェルター普及率
(上図左から)
スイス:100%、イスラエル:100%、ノルウェー:98%、アメリカ:82%、ロシア:78%、イギリス:67%、シンガポール:54%、日本:0.02%
世界の中で最も核シェルターが普及しているのは中央ヨーロッパのスイスで、新築や改築の際にシェルターの設置が法的義務とされているため普及率は100%
(アメリカでは)冷戦時代には公共の場にも市民シェルターを用意していたが、現在ではその大半が廃れている
日本の核シェルター普及率は0.02%と極めて低い
本当に核爆発も防げる?
災害のうち、最も過酷なもの核爆発。核爆発によって発生する災いとは、爆発の衝撃・爆風・熱・火・放射線・二次放射能による空気や水や土壌の汚染。
その、過酷な条件下で人命を守る為の備えは、小規模災害に耐えるのは容易である。という考えのもとに、最悪の事態を想定して核シェルターは建設されます
弊社の核シェルターは、広島級の核爆弾が、シェルターから660mの至近距離に投下されても安全であるという、世界共通のスイス基準で造られております
ところで肝心のお値段は?
スイスの家庭用の核シェルターの情報によれば、200万円位のものから人数によって1000から1500万円で販売されていて概ね2週間生活できるようになっています
_____________________________________
備考ー2: Nuclear Sharing (ウィキペディアから抜粋)
ニュークリア・シェアリング(Nuclear Sharing)とは、「核兵器の共有」という北大西洋条約機構(NATO)の核抑止における政策上の概念である。
NATOが核兵器を行使する際、独自の核兵器をもたない加盟国が計画に参加すること、および、特に、加盟国が自国内において核兵器を使用するために自国の軍隊を提供することが含まれている。ニュークリア・シェアリングの参加国は、核兵器に関する政策に対して決定力をもち、核兵器搭載可能な軍用機などの技術・装備を保持し、核兵器を自国領土内に備蓄するものとされる。
加盟国
NATO内の核保有国である三カ国(フランス、イギリス、アメリカ)のなかで唯一アメリカだけがニュークリア・シェアリングのための核兵器を提供している。現在ニュークリアシェアリングを受けている国は、ベルギー、ドイツ、イタリア、オランダである。
また、カナダ(1984年まで)、ギリシャ(2001年まで)、トルコ(2005年まで)もかつて加盟しており、ニュークリア・シェアリングのホスト国(核兵器の共有を受け、軍備を提供し、核兵器を自国内に備蓄する国)になっていた。
イギリスは自ら核兵器保有国であったが、1992年までアメリカの戦術核兵器の提供をうけており、提供された核兵器は主にドイツ国内に配備されていた。
核兵器の管理方法
平時においては、核兵器非保有国内に備蓄された核兵器は、アメリカ軍により防衛され、核兵器を起動する暗号コードは、アメリカのコントロール下におかれる。
有事にあっては、核兵器は参加国の軍用機に搭載され、核兵器自体の管理・監督はアメリカ空軍弾薬支援戦隊(USAF Munitions Support Squadrons)により行われることになっている。(この部隊は、NATOの主作戦基地内で、ホスト国の軍隊と一緒に行動・勤務する。) 戦時に於いて核戦力の行使はNATOの総意とされるが、最終的な判断はあくまで核兵器提供国にある。そのため、たとえ他のNATO加盟国全てが同意しても、アメリカが拒否すれば核兵器は使用できない。
歴史
2005年までに、480基の核兵器がヨーロッパに展開していたと思われる。また180発のB61戦術核爆弾が、ニュークリア・シェアリングのために提供されたといわれる。
これらの核兵器は、アメリカ空軍が採用している航空機用掩蔽シェルター(WS3システム USAF WS3 Weapon Storage and Security System)の中に備蓄されていた。また投下に用いられる軍用機として当初はF-104Gのような高速戦闘機が、のちにはマルチロール化したF-16とパナビア・トーネードが採用されていた。
シェアされた核兵器は、爆弾に限定されたわけではない。たとえばギリシャはナイキ・ハーキュリーズ地対空ミサイルとA-7攻撃機を保有し、カナダは対空核ミサイルやオネスト・ジョン地対地核ロケット弾やAIR-2空対空核ロケットおよびCF-104とCF-104用戦術核兵器を保有していた。
ソ連崩壊以後、NATOでシェアされていた核兵器は削減されており、現在では旧式化した戦術核爆弾だけが残っている。
ドイツ国内唯一の核基地がルクセンブルク近郊にあるブューヒェル(Büchel)に存在する。基地内には、WS3で装備された11個の航空機用掩蔽シェルターがあり、核兵器備蓄用に使われている(最大備蓄数は、44発)20発のB61核爆弾が備蓄され、ドイツ空軍のトーネードIDSを装備する第33戦闘爆撃戦航空団(JaBoG 33 =Jagd Bomben Geschwader 33) が投下任務にあたっている。
NPTをめぐる考察
非加盟国とNATO内の批判として、NATOのニュークリアシェアリングは、「核兵器国」と「非核兵器国」相互での核兵器の直接および間接的な移転、および受け入れの双方を禁じている核拡散防止条約(NPT)第一条と第二条に違反しているとする見解がある(ちなみにNATO加盟国のうちドイツとイタリアが「非核兵器国」)。
これに対してアメリカ政府は、以下のような解釈を取っている。
- 核爆弾および核コントロールの移転は許されない、
- ただし許されないのは「戦争勃発の時点までであり、戦時にはNPT条約の規制は及ばない」
- したがって、NPTに違反はしない
とする。しかしながら、核兵器を「保有していない」NATO各国のパイロットおよび人員はアメリカの核爆弾を投下するために配備されており、技術的な核兵器に関する情報の移転が含まれている。
仮にアメリカの主張が法的に正しいものとしても、平時におけるそのような作戦は、NPTの精神と目的に反するように思われるとする議論がある。実質的に、核戦争のための準備が非核兵器保有国によって行われていると主張している。
NPT条約の交渉中、NATOのニュークリア・シェアリング合意は秘密事項であった。これらの議論はいくつかの国には開示され、ソビエト連邦も含まれていた。開示された国との間では、NATOの合意が違反でない扱いを受けることが交渉されていたが、1968年に締結されたNPTにサインしたほとんどの国が、その時点では、合意の存在とその解釈を知ることはなかった。
日本とアメリカ
1950年代、自衛隊と米軍の間で、アメリカから核弾頭を提供する形での米日間の核共同保有が一時検討されていた。背景にはアメリカが西側防衛のため核兵器への依存を深めていた事情があったとされる。第五福竜丸事件などで日本の反核世論が盛んになっていなかった場合、日本は「核保有国」になっていた可能性も指摘される。
「米「自衛隊は核武装を」50年代公文書 共同図上演習で原爆」神戸新聞2015年1月18日
__________________________________
★ ところで 新しい病院に行ったら こんな記事を載せた新聞があった。
たぶん必然的に目に留まったのだと考えたい。
「戦争は、絶対に避けねばならないこと」と考えるので あえて載せる。