ポーター・ワゴナー:Porter Wagoner – Green, Green Grass of Home
The old hometown looks the same as I step down from the train
And there to meet me is my mama and papa
And down the road I look and there runs Mary hair of gold and lips like cherries
It’s good to touch the green green grass of home
Yes they’ll all come to meet me arms areached smiling sweetly
It’s so good to touch the green green grass of home
The old house is still standing though the paint is cracked and dry
And there’s that old oak tree that I used to play on
Down the lane I walk with my sweet Mary hair of gold and lips like cherries
It’s good to touch the green green grass of home
Then I awake and look around me at these four grey walls that surround me
And I realize that I was only dreaming
For there’s a guard and there’s that sad old padre arm in arm we’ll walk at daybreak
And again I’ll touch the green green grass of home
(Yes,)They’ll all come to see me in the shade of that old oak tree
As they lay me neath the green green grass of home
教科書にも載っている「思い出のグリーングラス」(Green, Green Grass of Home)はアメリカのシンガーソングライター、カーリー・プットマン(Claude ‘Curly’ Putman Jr.:1930-)が書いた歌で、1965年にカントリーの大御所、Grand Ole Opryの常連だったポーター・ワゴナー(Porter Wagoner)が歌い、翌1966年のトム・ジョーンズのカバーが全英1位となり、ヨーロッパを中心に大ヒットとなりました。(ちなみに全米チャートは最高11位でした。)
歌詞の内容は3番の歌詞で、夜明けに看守と老いた牧師とともに歩くということで、死刑囚が死刑執行の前に見た懐かしい故郷と家、父母、恋人の元に帰る夢だということが分ります。4番の歌詞では家の傍らのオーク(楢、ナラ)の木の木陰に横たわると、より具体的に死を暗示しています。日本では囚人、刑務所や死刑囚の心情を歌った歌は少なく、あまり悲惨なものはヒットしないので、森山良子さんのカバーではこの部分はありません。これに対して、アメリカではプリズン・ソングの伝統(?)があり、多くの歌があります。現在でも人口10万人あたりの囚人数は700人以上、日本は60~70人で約10倍となり、それだけ刑務所が身近な存在であるという事情があります。
この歌がイギリスで大ヒットとなったのは、やはり曲の良さとトム・ジョーンズ(Sir Thomas John Woodward OBE=Tom Jones:1940–)のソウルフルな歌唱がドラマチックな内容に合ったためですが、どこか「ダニーボーイ」の歌を反対の立場から歌ったよう感じがイギリス人の感性に合っていたのではないかとも思います。また、オークという木もヨーロッパやアメリカで家具や樽などの材料に使われ、良く見かける落葉樹で、この木陰で憩う経験が一般的であることも、この歌詞が親しみ易かったのだったと思います。
この歌はエルヴィス・プレスリーなど多くの有名歌手がカバーしていますが、カントリーではポーター・ワゴナー、ポップスではトム・ジョーンズ、フォークではジョーン・バエズ、そして日本では森山良子さんのものが定番だと思います。
ジョーン・バエズ:Joan Baez – The Green Green Grass Of Home
Chet Atkins – Green,Green grass Of Home
Green, Green Grass of Home:Wikipedia
Porter Wagoner:Wikipedia
トム・ジョーンズ (歌手):Wikipedia