finland のEducation System !! なぜ学力世界一なのか? Basic Income導入実験  160913

FINLAND SCHOOL
★山元コメント フィンランドは 北欧諸国の中でも 注目に値する国だ。 ハフィントンポストの
記事から みてみよう。ベーシックインカムの実験も始まった。 元気に生きていくのに 有効な
社会改革を 果敢に実行している。 学ぶところの多い国だ。
大学までの学費は無料。授業時間が他国に比べて少なく、基礎教育課程では全国共通の学力テストもない。それにも関わらず、国際的な学習到達度テストでは常に上位を誇っている国が、フィンランドだ。来日していたフィンランドのクリスタ・キウル教育科学大臣が11月、日本記者クラブ(東京都千代田区)で会見。世界から注目を集めるフィンランドの教育制度について語った。その背景にあるものは、「信頼」なのだという。

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■政党すべてが一致して決断した教育改革

「多くの方からフィンランドのような優れた教育には、なにか秘密があるのでしょうかとよく質問を受けます。特に秘密はありません。

特別な方程式もありません。さまざまな手法やツールが、たまたまうまくフィンランドに適応した結果といえます。そして、私から申し

上げられるのは、すべての基礎は『信頼』であるということです」

 

まず、キウル大臣はこう断言した。フィンランドは、経済協力開発機構(OECD)が2000年から3年ごとに実施している国際的な

学習到達度テスト(PISA)で、読解力や科学リテラシーなどで常に高い成績を修めている。現在のフィンランドの教育は、

1968年から始まった大胆な教育改革に起因する。

「この年に、大きな政治的決断がなされました。天然資源もない小さな国でしたが、人材こそ財産であると国として判断し、国民にこそポテンシャルがあり、築く基礎があると考えました。そして、我々は持てる資源のほとんどを教育に投資することを決めたのです。中でも特に、すべての生徒に公平に教育をするという目標を掲げました。男女、家族の背景、財力は関係なく、万人に教育の機会を与える。

が、フィンランドの教育制度の根幹となりました。7歳の子供たちは将来、カーレーサーになるかもしれないし、大統領になるかもしれない。生徒たちがどんな大人になるかわからないからこそ、全員に投資すべきであると私たちは判断したわけです。すべての子供の可能性に賭け、フィンランドを担う人材に育てていくということを、政党がすべて一致して決断しました」

その結果、フィンランドでは国家および自治体の予算の11〜12%が教育にあてられ、就学前教育(6歳)、基礎教育(7歳〜16歳)、高等教育、大学院は無償となっている。就学前教育と基礎教育では、教科書や給食、遠隔地に住む児童の送迎にかかる費用もすべて無償で提供。成人に対する生涯学習も手厚いサポートがあり、学びたい意欲があれば、そのチャンスが与えられるように制度が整えられ、公平性が保たれているという。

■修士課程を修了した優秀な若者が教師を目指す 

★山元コメント:この映像を見ていると フィンランドでは 先生の社会的な地位も高く 修士課程を出ている先生が多い。学歴を云々するのではなく 一般論で 強いミッションやあこがれをもって 望むところが 素晴らしい。 もちろん 日本でも そのような先生が 殆どではと期待するが 社会も非常に高く先生を評価しているところが 素晴らしい。

 

そうした制度の中で質の高い教育はいかに実践されているのだろうか。「キーワードは信頼です」とキウル大臣は繰り返す。「信頼というのは、ベストな指導ができるとして教師を信頼すること。そして、生徒に対する信頼もあります。私たちは、教師も生徒もモニタリングをしていません。たとえば、基礎教育の段階では全国一斉の学力テストをしません。テストをしなくても、しっかりとした教育が行われていると信じているからです。国民もこの教育制度を信頼しています」

そして、フィンランドの教育制度の成功の重要な点として、「若者が教師になりたいと思っていること」を指摘する。フィンランドでは、教師になるためには大学院で修士課程を修めなければならない。保育所(デイケアセンター)と就学前教育(プレスクール)の教師も、大学を卒業している。それでも若者の間で教職課程は人気が高く、教育学部には定員の5倍にあたる志願者が集まる。教師が信頼され、尊敬を得ているということから、若者は教師に憧れを持っているのだという。

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クリスタ・キウル教育科学大臣(中央)

■フィンランドの教育制度を日本に導入できるか?

「多ければ多いほどいいと言われているものでも、少なければ少ないほど、より多くのことにつながる場合があります」というキウル大臣。「フィンランドの場合、平均的な教室での授業時間は、他の国に比べて少ないです。生徒を教室に閉じ込めない。教師にとっても、授業を行う時間が少なければ学校以外での時間を持つことができ、じっくり考える余裕が生まれます。また、学級規模も他国に比べて小さいです。今もさらに予算をとってもっと少人数にしようとしています」

では、フィンランドの教育制度を日本にも導入することは可能なのだろうか。「日本とは制度自体が違うので、日本に対するアドバイスを申し上げることは残念ながらできないと思います。フィンランドの方法を他の国に移しても、うまくいくかどうかわかりません。教育とは、多くがその国や地域の固有の文化に根ざすものです」と話す。

「ただ、教育の抱えている課題は共通すると思います。良い成績の生徒にもっとやる気を持たせるのにはどうしたらよいのか。きわめて優れた生徒たちにも関わらず、身体的にも精神的にも疲れている子供がいるとしたら、悲しいことです。次の世代に何かを伝えられるとしたら、教育現場だと私は思っています。人生の目的を持ってもらえるよう、学校で教えるべきです。2つ目は、もっと知りたいという好奇心を持ってもらうということ。それから3つ目は、子供たちがお互いを理解しあえるような雰囲気を作り出すということ。どの人間も大事ということを理解してもらいたいと思っています」

■持続可能を実現するためのキーワードは「生涯学習」

こうした教育制度の成果として、「経済、社会、持続可能な成長も国としての能力を教育で培うことができました」と振り返る。「現政権は2020年までに、最もコンピタンシー(成果を上げる行動特性)の高い国に育てるというステートメントを出しています。教育には常に改善が必要です。全員がもっと良い成績となるよう、門戸を開いて努力をしなければなりません」

フィンランドは「アングリーバード」などゲーム産業が盛んなことでも知られているが、キウル大臣はこんなエピソードを披露した。「私が教育大臣になった時、甥が『5項目の提案』を持ってきました。その中に、学校でもゲームを導入して数学を学べるようにしてほしいという提案がありました。学校もデジタル化に門戸を開いていくべきだと信じています。そして、もっと色々なことを知りたいという好奇心を学校で教えられれば」と語る。

教育制度は子供たちだけのものではない。フィンランドでは、大人になっても、学び続ける姿勢が大切なのだ。「生涯教育こそ、キーワードです。私たちができることは、今の最高の知識による教育を続けるということです。卒業した後も学習を続けなければ、持続可能は実現できません。世界の国々やその構造も急速に変化し続けています。何が成功や幸福に結びつくのかわからないからこそ、ずっと学び続けることが大事です」

■PISAでフィンランド後退、その対策は?

OECDは12月3日、2012年に実施されたPISAの結果を公表した。5回目となる今回は65の国と地域が参加。フィンランドは、前回に比べ順位や平均点数を落としたものの、アジア勢がトップを占める中、OECD加盟国の中では安定の上位だった。「科学」はOECD加盟国中2位で全体5位、「読解」は同3位で全体6位、「数学」は同6位で全体12位。ヨーロッパ内では数学を除く2分野で1位となった。

この結果を受け、キウル大臣は「調査結果が全体的に落ちたことは、フィンランドの義務教育が大きな対策を必要としていることを示唆しています。早急に幅広い検討チームを発足したいと思います」と談話を発表した。また「これまでの研究から今回の結果は予想されていました。というのも子供たち、そして社会の学校に対する意識が、以前より肯定的ではなくなってきたためです。平等を強化することはもちろん、学習への意欲を向上、維持させ、学校の環境をより居心地の良いものにしなければなりません」とコメントしている。

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フィンランドの教育改革とその成果、現状を鑑みて、日本の教育はどうあるべきか。あなたのご意見をお聞かせください。

The Lutheran Cathedral in Helsinki, Finland, seen from the South Harbour in March, 2002. Credit: Photograph by Mikko Paananen Modified by -Majestic- and Ilmari Karonen – Self-published work by Mikko Paananen/Wikipedia (CC BY-SA 3.0)

 

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2.なぜ フィンランドは 世界一なのか 日本とフィンランドの教育制度の違い なぜ そうなったかの

記事を見つけた。 TRiPORTライターのさとりんの記事を転載します。 示唆に富んでいると思います。
国際学力比較調査「PISA」(主に15歳の子供達を対象とした学習到達度調査)で、常に好成績を残している国がどこだか知っていますか?
実は、ナンバー1はフィンランド! 勉強というよりも大自然の中で元気に遊んでいるイメージが強かったので、びっくりしました。森と湖の国フィンランドでは、一体どのような教育が行われているのでしょうか。
日本の学力が落ちてきていると言われている、今日この頃。フィンランドの教育から、日本が学べることは何なのでしょうか。

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常に世界でトップクラスの学力

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フィンランドでは、国際学力比較調査「PISA」(主に先進国を中心とした15歳の児童の学力調査)で、常に上位にランクインしています。
2004年には読解力、科学部門で1位、数学では2位、問題解決力では3位にランクインし、総合1位を獲得しました。

国際経済力にも直結するフィンランドの高水準の教育

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フィンランドが、世界ランキングでトップクラスにランクインしているものはそれだけではありません。
人口は約600万人弱ほどの国ですが、世界きっての優秀な文化大国になるべく活動し始め、その結果、教育レベル、幸福度、福祉などで上位にランキング入りを果たし、国際経済競争力に関しては、5年連続1位を獲得しています。

フィンランドの教育の特色

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少ない授業量と年間授業日数

フィンランドの年間授業日数は約190日で、OECD加盟国(34か国)の中で最も少なく、日本と比べると40日ほど少ないことになります。夏休みは6月中旬から8月中旬までの2カ月間と長く、小学生の間は宿題やテストもほとんどありません。
また、日本の様に塾がないため、校外で勉強することがありません。家での勉強時間も他の国と比べると少ないです。
そうすることによって、フィンランドの子供達は、休む時にしっかりと休み、なるべくフレッシュな状態で、自発的に勉強に取り組めるようにモチベーションを保つことができているようです。

小学校から大学までの授業料が無料

子供たちを人財と考えているフィンランドでは、国の教育政策として子供達一人一人を手厚く保護していて、日本でいう小学校、中学校、高校、大学または専門学校までの授業料を全て無料にしています。そうすることによって、みんなに平等に勉強できる環境を与えています。

平等で均等な教育を受けることができる

フィンランドでは、1クラス20人前後と少人数制で授業が行われ、勉強が苦手な子には補習制度なども行われ、特別学力の低い子ができないような教育システムができています。そのため、学校内でも他学校との間にも学力の差が少なく、国内全体で一定の学力の維持を行っています。

多い読書量

フィンランドは読書量でも世界1位です。そんなフィンランドには図書館もたくさんあり、また、休みが多いことで本を読む時間が確保できるようになっています。

質のいい教師

フィンランドでは、子供達からの教師への憧れが強く、なりたい職業ナンバー1の職業とされています。
日本の優秀な人たちが、主に官僚、弁護士などになる人が多いのに対し、フィンランドでは教師になります。フィンランドは、ヨーロッパで唯一修士号を取得した人のみが教師という職業に就くことができます。そのため、必然的に教師自体の学力が、他国と比べ高いようです。
また、部活動や課外授業がないため、教師が勉強を教えることだけに専念できる環境になっています

フィンランドでは教育は資産

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フィンランドは高福祉でありますが、その分高負担の国でもあります。そのため教育を通して公共の精神を学び、「教育こそが国家の貴重な資産」として大切にしています。

日本の教育の問題点

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日本の子供は、志向が受動的

日本の子供は、情報や知識をただ受け取るのは得意ですが、それを元になにかを考えたり、自分の考えを生み出したりすることが苦手なようです。そのため、考えることが面倒なのでやり方だけを教えてもらいたいという生徒が多いそう。
テストは、教えられた知識をただ解答するだけで、点数がもらえるというシステムになってしまっていることからも、その現実が伺えるでしょう。
日本の教育は詰め込み教育と言われますが、生徒自ら考えて発する力が劣っていることが問題となっています。

わたしが思うフィンランドの教育のここをマネしたい

授業料無料

みんなが平等に勉強に励むことができるのが、とても魅力的。わたしの友達にも高校に行きたくても行けなかった友達もいます。学びたくても学べないことはとても悲しいことだし、学べるということは、頑張ればみんなに平等にチャンスがあるということ。そこは日本もマネしてもらいたい!
一人一人にある大切な可能性をつぶさずに生かせれば、きっともっともっといろんな道で活躍する人が出てくると思います。

長い夏休みと少ない授業日数

授業料無料や少人数制クラスは実施が難しいかもしれないけれど、夏休みを長く取るのは簡単にできそう。
頭のオンオフの切り替えがしっかりできたほうが、知識の入り方が全然違うと思うし、日本の様に誰かに言われるから勉強するのではなくて、自発的に勉強できれば、自分に興味があるものがなんなのかを明確にすることができると思います。
そうすることで、日本の学生に多く見られる、自分が何に興味あるかわからないけど、とりあえず大学に行くっていう人も減るかもしれません。

おわりに

教育の専門家たちから注目され、多くの国の教育のお手本となってきたフィンランド。フィンランドは、日本よりも教育に対して、国の力の入れ方が強いようですね。
しかし、日本の教育も集団行動を学ぶといった面に関しては、世界でトップクラスな様に思います。なので、日本の教育の良い所とフィンランドの教育の良い所、さらにその他の国の教育の良い所をうまく合わせて、さらに世界全体が発展するといいですね。
そうすれば、もしかしたら意味のない戦争や迫害、差別とか、そんなおかしなことをしなくなるかもしれないから。教育を通して、世界中がハッピーになりますように。

ライター: Satoko Sumitomo

 

 

3.世界で初めてベーシックインカム制度の2017年から導入実験を決めていたフィンランドについての記事を見つけた。参考にしたい。

 

フィンランド政府が発表した実験内容によると、フィンランドの全成人の中から無作為に2000~3000名を抽出して対象者とし、その上で、来年から2年間に渡って対象者に対して月額560ユーロ(約6万5000円)を支給することで、従来型の社会保障制度が良いのか、ベーシックインカム制度の方が良いのかその効果を見極めることを予定しているとしている。

ベーシックインカム制度は、従来型の社会保障制度に代わる新制度という位置付けとなるため、今回、ベーシックインカム制度の支給対象者に選ばれた成人は、ベーシックインカムを受け取った場合には、現在支給資格がある既存の社会保障制度の援助の対象からは外されることとなる。

現在、欧州各国で導入が検討されているベーシックインカム制度は、複雑化した既存の健康保険、失業保険、生活保護制度などをベーシックインカム制度の元で一般化することを念頭にしているものとなるため、今後、ベーシックインカム制度が導入された場合には、こうした既存の社会保障制度は全て廃止となることとなる。

そのため、ベーシックインカム制度は一見すると、楽してお金がもらえる制度に思え、国家としては支出が増大するだけの制度のように考えられているが、実際には、導入を検討している国は、社会保障制度をベーシックインカム制度に一本化することで、制度の簡素化を図り、結果的に社会保障制度維持に必要となる無駄なコスト削減を図ることを見込んだものとなっている(つまり、制度維持の無駄なコストを削減し、そのコストを実際の支給額に上乗せするという性格のものとなる)。

そのため、フィンランド政府では、既存の社会保障制度を新たなベーシックインカム制度に移行された場合でも社会保障予算には増減は生じないとしている。

ただし、現在、個々人の状況に応じて支給されている社会保障を、完全一律で支給することは果たして社会保障制度として機能するものかということについては議論が続いており、フィンランド政府ではそういうことを含めて、来年から2年間に限って実施する導入実験でその効果を見極めることを予定している。

James Jackson is contributing writer of the Business Newsline.