レスターが起こした奇蹟。FW岡崎慎司さん(海外で活躍 日本人⑲) 160503

PARIS, FRANCE - APRIL 02: Hatem Ben Arfa of OGC Nice in action during the French Ligue 1 match between Paris Saint-Germain and OGC Nice at Parc des Princes on april 02, 2016 in Paris, France. (Photo by Xavier Laine/Getty Images)

何度見ても 嬉しい。 で、記録に残すことにした。 海外で活躍する日本人 「FW岡崎慎司選手」。 私たちの誇りだ。 それぞれの活躍の場を得た人は 強い!! 私たちも頑張ろう!!

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レスターが起こした“反革命”…

覆された現代サッカーにおける6つの常識

日本代表FW岡崎慎司が所属するレスターは、世界最高峰のリーグの一つであるプレミアリーグを制覇したことで近年のサッカー界で常識とされていた6つの神話を覆したようだ。イギリスメディア『スカイスポーツ』が5日付で報じている。

 

わずか一年前まで降格の危機にあったレスターは今シーズン、開幕前に5000倍と予想されていたオッズのプレミアリーグ優勝を果たしている。クラウディオ・ラニエリ監督が率いる伝説のチームは、これまでプレミアリーグで優勝するために不可欠とされていた以下の6つの“常識”を引っくり返したようだ。

1.「優勝するためには巨額の補強費を投資しなければならない」

プレミアリーグが1992年に創立されて以来、潤沢な補強資金を抱えたビッグクラブのみが優勝の栄冠を勝ち取ってきた。それは1994-95シーズンに優勝したブラックバーンも例外ではない。しかし、今シーズン優勝したレスターの先発11人の移籍金の合計はわずか2300万ポンド(約35億5000万円)であり、この数字は昨夏の移籍市場でマンチェスター・Cが投じた移籍金のわずか8分の1だ。人件費の総額も2750万ポンド(約42億5000万円)で下から3番目であるレスターがプレアミリーグを制したことで、「タイトルを取るのには金は必要ではない」ことが証明された。

2.「タイトル獲得には優勝経験のある選手が必要」

レスターの英雄たちは、これまで優勝経験がない選手たちばかりでもリーグ優勝が可能であることを示した。主将を務めるジャマイカ代表DFウェズ・モーガン、イングランド代表MFドリンクウォーター、イングランド代表FWジェイミー・ヴァーディの3人はレスターでチャンピオンシップ(イングランド2部リーグ)を制した経験があるものの、他のほとんどの選手に優勝経験はない。レスターの先発11人のうち、プレミアリーグで優勝した経験を持つ選手は元ドイツ代表DFロベルト・フートのみである。

3.「ローテーションが鍵になる」

かつてマンチェスター・Uを率いたアレックス・ファーガソン氏は、先発する選手たちを定期的に入れ替えるローテーションという起用法を称賛していた。チェルシー時代には「ティンカーマン(いじり屋)」と呼ばれていたラニエリ監督もローテーションを頻用していた過去があるが、今シーズン後半のラニエリ監督は先発をほぼ固定して戦っている。

先発した選手の合計人数はアーセナルが23人、マンチェスター・Cが22人、トッテナムが20人であるのに対し、レスターは18人である。スタメンを前の試合から変更した人数をシーズンを通して総計すると、これまでのプレミアリーグ王者の平均が95.4回であるのに対し、レスターはわずか27回しか変更していない。同じメンバーでシーズンを通して戦うことによって選手同士の連携が熟成したことが、今シーズンのレスターの躍進につながったと見ることができる。

4.「トップ4に入るチームはほぼ固定されている」

近年のプレミアリーグでは、チャンピオンズリーグ出場権内であるトップ4に入る力を持っているチームは限られていると考えられてきた。それはマンチェスター・C、マンチェスター・U、チェルシー、アーセナル、リヴァプールの5チームだ。中堅のエヴァートンとトッテナムもトップ4に入る可能性が指摘されてきたが、その可能性はわずかであると予想されてきた。

昨シーズンは14位で降格の危機にあったレスターが優勝を果たしたことで、弱小クラブがビッグクラブを押し退けてプレミアリーグを優勝することが可能であることが証明された。

5.「4-4-2は終わった」

レスターは時代遅れと見られていた「4-4-2」というフォーメンションで、プレミア優勝をやり遂げた。現代サッカーではワントップの下に3人のアタッカーが位置する「4-2-3-1」が主流である。

しかし、ラニエリ監督は相手ディフェンスの裏を狙うヴァーディとより守備的な役割を担う岡崎を組ませる2トップを採用した。この2トップの一列後方に4人の中盤の選手を並べるフォーメーションはシンプルであったが非常に効果的に機能し、レスターに大躍進をもたらした。

6.「ポゼッションが鍵となる」

パスを回してボール支配率を高めるポゼッションサッカーは、現代サッカーにおいて信奉されてきたスタイルの一つだ。最近プレミアリーグを制したチェルシー、マンチェスター・U、マンチェスター・Cのどのチームもボール支配率の平均が55パーセントを下回ることはあまりない。

しかし、レスターはラインを下げて守備を固め、カウンターアタックを仕掛けるアプローチを採用した。レスターのボール支配率はプレミアリーグの20チーム中18位で、パス成功率も70パーセントとリーグで最も低い。ラニエリ監督はレスターに就任した当初、「私は今のアプローチを愛している。もちろんボールを保持するのも悪くないが、チームの特性と一致しないんだ。だからゴールに一直線に向かう方法を私は好む」とコメントしていた。

歴史的な快挙を成し遂げたレスターだが、誰もが目を見張る革命的な戦術を用いてプレミアリーグを制覇したわけではない。しかし、時代遅れとされていた戦術や“常識”とみなされていた戦略に見直しを促すことで、レスターは現代サッカー界に“反革命”を起こそうとしているのかもしれない。

 

ゲリラ戦術と比較されたレスターの戦い方

レスター分析
レスターの基本布陣は4-4-2。各選手の動きには特定の規律がある。

クラウディオ・ラニエリはレスターの監督に就任して以来、自身が導入した4-4-2フォーメーションにこだわり続けている。4-4-2は、通常著しい欠陥をもった英国伝統のシステムである。特にポゼッションに重点を置きたいチームが採用する場合はそれが顕著に現れる。ところがレスターの場合は非常にうまく機能している。

このイタリア人監督がチームの形態を変更したのは数回だけ。例えば、12月の対マンチェスター・シティ戦では、4-1-4-1のシステムを採用した。

ラニエリの4-4-2は、守備時において空間をコンパクトにすることが容易である一方で、最前線に厚みをもたせている。その布陣は、ボールを取った後でも変わらない。守備時では4-4-1-1ととらえることも可能かもしれないが、それはただ布陣に関しての数字を人がどう利用するかという問題にすぎない。

指揮官の理念はトランジションをつくること――カウンター攻撃を仕掛けるために、プレッシングの個々の局面の間で守備位置をシフトする。つまり、素早いトランジションプレーによって生み出される、相反する力に乗じて試合のペースを作り出す。そしてそのリズムに対応する。

レスターは試合中、混乱を生み出すことを念頭に、ピッチに動揺を作り出し、システムを壊すことが目的になることさえある。さもなければ、お互いの強みを生かす従来型の戦いをせざるを得なくなる。このような変化に乏しい状況はレスターにとって有利ではない。

対戦相手がレスターに主導権を許すような場合、その試合を混沌としたものにする必要がある。

雑誌『FourFourTwo』では、レスターの戦術が伝統的な軍隊に対するゲリラ攻撃と比較されたこともある。かなりの拡大解釈であるが、それについて考えれば考えるほど、その比較に好感がもてるようになる。レスターは、多くの対戦相手の非柔軟性から、カオスを生み出し、そこから恩恵を得ている。

 

 

岡崎慎司選手を独占直撃 「自分はまだまだ伸びる」

プレミアリーグで歴史的な優勝を決めたレスターの岡崎慎司選手の独占インタビューです。「自分はまだまだ伸びる」と、力強く語ってくれました。

奇跡のプレミアリーグ優勝を果たした岡崎慎司選手のレスター。その岡崎選手を、TBSが独占直撃。まずは、今の率直な気持ちを語ってくれました。

「(Q.プレミアリーグ優勝の実感は?)正直、残留争いというのをリアルに考えていたので、去年の成績(14位)からしてもそうだし、本当にこの結果(優勝)は全く考えてなかったですね。優勝の瞬間の興奮は今でも忘れないですね。ヴァーディー選手の家だったんですけど、あの一瞬は本当にパニックになりました。すごく興奮して、自分のツイッターでも、我を失う(×我を失う ○我を忘れる)ぐらいと言葉を間違えるぐらい、多分、何も考えていなかったと思うんですけど」(岡崎慎司選手)

今シーズン35試合で5ゴール。得点だけではなく、献身的なプレーが、ファンやメディアからたたえられた岡崎選手。しかし、本人の思いは・・・

「献身性だったりとか、ハードワーカーだと言われて、自分はスペースを空けるために動いているわけではなくて、本当にゴールを取りたくて、そこ(スペース)に動いている、毎試合。(他の)攻撃陣が1人でボールを持っていったり、1人でゴールを決められる選手が、どんどん結果を出していくのを見て、今までだったら意識して『チームのため』にやっていたところを、『自分のため』だけに変えましたね。結果出した者勝ちだと思うんですよ。それは弱肉強食ではないですけど、俺が勝っていかないといけない部分だと思うので、そういう気持ちがあるかぎり、僕はまだまだ伸びると思います」(岡崎慎司選手)

https://youtu.be/bTQGXfiS2Rk?t=102

個性を前面に打ち出す。それは日本代表にもつながると岡崎は言います。「僕はそれを伝えようと思って 、日本代表のみんなと話をする機会があって、“チーム チーム”って言うけど、そういうもの(個性)が大事と言いたかったんですけど、何言ってるのか分からなかったと言われました」(岡崎慎司選手)

激戦を戦い抜いた岡崎選手が、この先目指すものは・・・

「一つ一つ結果を出して・・・『岡崎すごいな』って言われるように、もっと自分の価値を上げるじゃないけど、それが結局、日本の価値を上げることにつながると思うし、“日本人でもやれる”というのを見せたい」(岡崎慎司選手)

(09日18:26)

https://youtu.be/bTQGXfiS2Rk?t=145